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香川“プレミアの壁”破る!リーグ戦出番減のうっぷん晴らしだ

[ 2013年10月10日 06:00 ]

長友(右)とボールを取り合う香川

 親善試合セルビア戦(11日、ノビサド)に向けて合宿中の日本代表は8日、ノビサド市内で練習を行った。左MFで先発が濃厚な香川真司(24=マンチェスターU)はザックジャパン発足後8戦4発と得意とする敵地で国際Aマッチ2試合連続弾を狙う。

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 相手最終ラインにはDFコラロフ(27=マンチェスターC)らプレミア勢がおり、自身の存在価値を懸けた戦いにもなる。また、ボランチの細貝萌(27=ヘルタ)が代表生き残りへ意欲を見せた。

 香川が心地良さそうにボールを追った。9対9のゲーム形式で、4―1―3―1のトップ下、3―4―2の左ボランチでプレー。岡崎に絶妙のスルーパスを通すなど好機を演出した。セルビア戦は左MFでの先発が濃厚。9月28日のウェストブロミッジ戦以来約2週間ぶりの実戦に向け「アウェーでどれだけ主導権を握れるか。しっかりチャレンジして、その中で得点を決められれば」と力を込めた。

 敵地に強い。中立地を除く完全アウェーの試合でザックジャパン発足後8試合4得点をマーク。チームが5勝3分け3敗(ホームは14勝4分け3敗)と苦しむ中、昨年10月12日のフランス戦では決勝点を決めた。代表で抜群の存在感を放つ本田は実はアウェーでは5試合出場で無得点。今回の遠征は敵地での勝負弱さが目立つことからザッケローニ監督が要望したもの。内弁慶脱却へ「結果と内容を求めていきたい」と語る香川の力は欠かせない。

 今季の香川はマンチェスターUで出場機会に恵まれず、リーグ戦の出場は6試合で45分のみ。コラロフ、イバノビッチ(チェルシー)と最終ラインにプレミア勢が並ぶセルビアとの対戦はたまった鬱憤(うっぷん)を晴らす絶好の機会だ。セルビアはW杯出場権を逃したとはいえ、主力クラスをそろえた。特にマッチアップする可能性が高いイバノビッチはプレミアリーグを代表するDFの1人。右サイドバックながら1メートル88の長身で空中戦や1対1にも強い。香川がスピードとテクニックで主導権を握れれば自身の存在価値を証明することにもなる。

 セルビア戦のピッチに立てば、Aマッチ50試合目。10試合目のチリ戦は本田のゴールの起点となり、20試合目のサウジアラビア戦では岡崎の得点をアシスト。30試合目のアゼルバイジャン戦、40試合目のヨルダン戦では得点を決めた。今回も9月のガーナ戦に続く2戦連発の予感が漂う。「ゴールを取るか取らないかは大きな違い」。敵地ノビサドで迎える節目の一戦。悩めるエースが復活を遂げる舞台は整っている。

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