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俊輔 首位固めへJ1最多通算17号FK弾狙う!!

[ 2013年9月21日 06:00 ]

FKの練習をする横浜MF中村俊輔

 J1は21日に各地で8試合を行い、首位・横浜はホームで清水と対戦する。エースMF中村俊輔(35)は試合前日の20日はFKの感触を入念にチェック。J1最多記録更新となる通算17本目のFK弾を決め、チームを04年以来9年ぶりとなるリーグ優勝へとまた一歩近づける。

【J1順位表 得点ランキング】

 機は熟した。中村は全体練習後、試合前日に必ず行う中町、佐藤とのFK対決を終えると、GK飯倉相手に黙々とFKを蹴り始めた。この日は壁を越えて鋭く縦に落ちるキックを入念に、さらに壁を巻いて鋭くカーブするボールと球種を変えながら、その数は40本。その間、周囲に誰も寄せつけないような雰囲気が漂った。今季のFK弾はここまで3本。4月27日の甲府戦でG大阪の遠藤の持つJ1最多記録16に並んだ。それから約4カ月が過ぎたが、この日のオーラは新記録達成を十分に予感させた。

 この4カ月、FK弾がなかったのは決して中村のキックの精度だけの問題ではない。ルールでは壁の位置はFKのポイントから9・15メートル以上離れなくてはならないと定められている。だが、対戦相手は中村のキックを警戒し、壁の位置をじわじわと前にずらす傾向がある。そのことも念頭に置き、実はこの日、壁となるダミー人形から通常より近い位置にボールをセットして特訓。壁を越えて縦に落とす軌道も頭にインプットした。「壁の位置を近づけたのか?」という問いに黙ってうなずいた中村の顔には、確かな手応えがあった。

 好条件も後押しする。3本のFKを外した14日のC大阪戦後、中村は「汗でスパイクの中がぐちょぐちょになって足が定まらない」と微妙な感覚のズレを語っていた。ナイターながらこの時の気温は28・5度。だが、この1週間で暑さも一段落、21日の午後7時からの試合中は23度程度の見込み。足元が落ち着けば、06年の欧州CLでマンチェスターUをもFKで沈めた左足が“完全復活”を遂げる可能性は高い。

 現在、ホームでは14戦無敗でチーム記録を更新中。清水戦のチケットは完売した。満員のサポーターの前で中村が記録を達成し、チームを優勝へとけん引する。

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2013年9月21日のニュース