×

やっぱり持ってる!宇佐美2発 G大阪救った復帰戦

[ 2013年7月21日 06:00 ]

<G大阪・神戸>前半39分、この日2点目のゴールを決めガッツポーズで宙を舞う宇佐美

J2第25節 G大阪3―2神戸

(7月20日 万博)
 真夏のJ2首位決戦は持ってる男の2ゴールで決まった。首位のG大阪は勝ち点で並ばれていた2位神戸とホームで対戦し、復帰初戦のFW宇佐美貴史(21)の2得点を挙げる活躍などで3―2と競り勝ち、勝ち点を53に伸ばした。トップ下で先発したMF遠藤保仁(33)も珍しいヘディングシュートで追加点を挙げた。

 再デビュー戦を自らのゴールで派手に祝ってみせた。ドイツから古巣に復帰した宇佐美が、天王山でプロ初の2発。決定力不足でここ2戦、勝ちがなかったチームの救世主になった。

 1トップに入り、技術の高さを見せつけた。先制を許した直後の前半7分、遠藤がスルーしたボールを右スミに流し込む技あり弾。39分には左CKから岩下の折り返しをボレーで決めた。神戸戦は出場した全4試合でゴール。「メディアにずっと取ってるって言っちゃったんで、止まるかと思いましたけど」と笑った。3点目の遠藤の得点の起点にもなり、全得点に絡む大活躍だった。

 2季プレーしたドイツでは満足な結果を残せず「十分な悔しさと挫折を味わった」。それでも、「落ち着いて決められたのは19歳の自分にはなかった」と、2年ぶりの“聖地”万博で2年分の成長を示した。今季ホーム最多1万8193人のサポーターから盛大なコールを浴び「帰ってきた感じがして楽しかった」と汗をぬぐった。

 復帰後は順調にコンディションを高めてきたが酷暑に苦しんだ。ドイツにはない蒸し暑さに「日本は最高だけど、この暑さだけは…」と苦笑しながら対策に努めた。自宅ではエアコンはつけず、扇風機でしのいだ。室温を上げないよう昼間もカーテンで光を遮断。電気も消して過ごし「根暗ちゃうかと思われるくらい暗くしてました」と振り返った努力も実った。

 いきなりの2発で“持ってる男”ぶりを証明。それでも満足感はない。「後半は足が止まりすぎた。もっと前をむいて突破しないと全然ダメ」。試合前と得点後、そっと手を伸ばしたユニホームのガンバのエンブレム。愛着たっぷりのクラブを優勝に導く強い決意があふれ出た。

続きを表示

この記事のフォト

2013年7月21日のニュース