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J最小兵1メートル55、湘南MF中川が挑む「大肉小食」

[ 2013年5月4日 06:00 ]

<湘南―C大阪>後半、競り合うC大阪・杉本(右)と湘南・中川

J1第9節 湘南0-3C大阪

(5月3日 BMWス)
 後半17分、湘南の本拠地BMWスタジアム平塚が沸いた。現役で最も身長の低い1メートル55のMF中川寛斗(18)がピッチに登場。20周年のJリーグで歴代2位タイの低身長選手だ。4月27日のアウェー磐田戦でプロデビュー。2試合連続の途中出場だが、この日はホームのファンの前で28分間全力で動き回った。

 9歳から柏の下部組織に所属し、12年はU―18日本クラブユース選手権初優勝。年末にトップチーム昇格を果たしたが、ネルシーニョ監督の構想には入らず、湘南のJ1昇格と同時に期限付き移籍した。「レイソルだったらガチガチになってうまくできないかもしれないけど、湘南は若い選手が多いから溶け込みやすいというか、みんな良くしてくれる」。平均年齢23歳のチームに移り、チャンスをつかみ取った。

 小6時の身長は1メートル27。身長を伸ばすための医療的な処置も勧められたが「自分の生まれ持った資質だし、親からもらった体なんで」と拒んだ。中学、高校で20センチ身長が伸びる間に自分の特性を磨き、目標と話すバルセロナのシャビとイニエスタのプレーをひたすら分析した。「身長は関係ないことを証明したい。いずれは日本代表でも…」と力を込める。

 サポーター投票で決まったキャッチフレーズは「大肉小食」と書いてジャイアントキラー。チョウ・キジェ監督も「(試合に)出るに値する力がある」と期待を寄せる18歳がJの強豪クラブを打ち破る大きな力となる。

 ▽中川 寛斗(なかがわ・ひろと)1994年(平6)11月3日、埼玉県さいたま市生まれの18歳。大東少年団から柏の下部組織に入り、昨年末にU―18からトップチームへ昇格。同時に湘南への期限付き移籍が発表された。U―17、18日本代表。利き足は右。足のサイズは24・5センチ。1メートル55、48キロ。

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2013年5月4日のニュース