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「コロコロシュート」とバカにされ…ケガの功名だった左右FK

[ 2012年8月27日 10:21 ]

<スイス・日本>前半、FKを直接決めて先制点を奪う田中陽
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U―20女子W杯1次リーグA組 日本4-0スイス 

(8月26日 国立)
 左右でFKを決める離れ業で、ヤングなでしこを1次リーグ首位突破に導いたMF田中陽子(19=INAC神戸)。前半30分、自らが倒されて得たFKを右足で決めると、後半2分には再び巡ってきたFKのチャンスで左足で直接ゴール。男子でもほとんど例のない快挙に、19歳は「自分でもビックリ」だった。

 利き足は右だが、ケガの功名で二刀流の達人になった。15歳で出場した08年U―17W杯ニュージーランド大会。力のないシュートを繰り返し、同僚に「コロコロシュート」とバカにされた。悔しさを糧に練習後にも居残ってボールを蹴っていた高校1年の春、左第5中足骨を疲労骨折した。軸足の左足の踏ん張りがきかなかったため右足軸の練習を繰り返し、結果的に左足のキック力が備わったという。

 「性格的にも右しか蹴れないのはイヤ。いろんなことができた方が楽しい」参考書は中村俊輔や宮間あやのFKだった。所属したJFAアカデミーが練習拠点にしていたJヴィレッジで2人の練習風景を見学。うまくなりたいという思いも重なって、左右で蹴れる術を習得した。

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