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沢、決意の出陣でエンジン全開!先制弾“演出”

[ 2012年7月26日 06:00 ]

<日本・カナダ>前半44分、ゴールを決めた宮間(8)と喜ぶ沢(左)

女子1次リーグF組 日本2-1カナダ

(7月25日 コベントリー)
 なでしこジャパン先制点を演出したのは、4度目の出場で五輪を知りつくした絶対的エース沢だった。前半33分、左サイドでボールを受けると、右足アウトサイドで大野へ技ありのパス。大野から川澄に渡り、ゴールが生まれた。

 序盤からエンジン全開だった。前半5分には近賀の右クロスに走り込み右足を合わせた。シュートはバーの上を越えたがファーストシュートを放ち攻撃をけん引した。中盤では体を張ってボール奪取を繰り返した。

 ロンドン五輪のテーマは「楽しむ」だ。チーム最年少の17歳で臨んだ96年アトランタ五輪は自分のことで精いっぱいだった。04年アテネ五輪は本番4カ月前に右膝半月板を手術。大会中に右太腿肉離れを発症し、満足なプレーができなかった。08年北京五輪は、あと一歩でメダルを逃した。ロンドンは世界女王として初のメダル獲得に挑む。

 ここまで順風満帆だったわけではない。2月に右ふくらはぎ肉離れ、3月に良性発作性頭位めまい症。33歳で経験した立て続けの戦線離脱に心は折れそうになった。だからこそ今はボールを蹴る喜びに満ちている。

 病気から復帰後、国際Aマッチでフル出場したのは今月19日の親善試合フランス戦のみ。20日の英国入り後も練習で毎日2時間体を動かし「体はすっごい疲れている」と不安な表情を見せていた。それでも修羅場をくぐり抜けてきたエースは照準を合わせてきた。

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2012年7月26日のニュース