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岩渕、定位置獲り“ラストチャンス”仏戦でテスト!

[ 2012年7月13日 06:00 ]

練習相手のスタッフをかわしてパスを出す岩渕

 岩渕が復活ゴールでFWの先発争いに殴り込む。なでしこジャパンの国内合宿4日目は12日、千葉県内で行われ、明海大の男子学生との混合チームで実戦形式の練習を実施。2トップに入った岩渕真奈(19=日テレ)について、佐々木則夫監督(54)は19日の親善試合フランス戦(フランス・パリ)で後半から起用することを明言した。昨年7月17日のW杯ドイツ大会決勝米国戦以来約1年ぶりの国際Aマッチで、10代ストライカーがレギュラー奪取を目指す。

【なでしこジャパン日程 メンバー】

 “マナドーナ”の復帰戦がフランス戦に決まった。岩渕は昨夏のW杯ドイツ大会で右足首を負傷。その後も負傷が相次ぎ、国際Aマッチは昨年7月17日のW杯決勝米国戦以来約1年間も遠ざかっている。佐々木監督は「(五輪開幕まで)実戦感覚を高める機会はあまりない。岩渕はゲーム形式の練習でよく戦っている。フランス戦は後半から使う」と明言した。

 この日は、男子大学生を交えた25分間の11対11の実戦形式の練習に出場。控え組とバックアップメンバーが5人と6人に分かれて、それぞれ男子大学生とチームを組んで対戦した。岩渕はバックアップメンバーの大滝と2トップを形成。シュートこそなかったが男子大学生からボールを奪ったり、ゴール前に抜け出す鋭い動きを披露した。

 11日の五輪壮行試合オーストラリア戦では、コンディションを考慮してFW陣6人の中で唯一、出場機会がなかった。「チームにとっていい試合だった。沢さんが点を決めて、永里(大儀見)さんも4試合連続で点を取って勝てたので」。五輪本番に大きく弾みをつける3―0での快勝劇を喜びながらも「(私も出たい)というのはもちろんあった」という複雑な思いも抱いた。

 19日のフランス戦は五輪開幕前最後の強化試合。1次リーグは別の組だが、日本が首位突破しフランスが2位通過なら準々決勝で激突する。FIFAランク6位(日本は3位)でW杯でも4強入りした強豪との一戦はメダル獲得に向けた第一関門。その前哨戦に向けて指揮官は「五輪の準々決勝のシミュレーション。ベストのメンバーでいく」と手の内を隠さず真剣勝負を挑む考えだ。

 そして、この試合はチーム内競争の最終決戦でもある。なでしこジャパンの2トップは絶対的エース大儀見は当確だが、パートナーは固定されていないのが現状だ。10年2月11日の台湾戦以来となる復活弾を決めれば、定位置獲得に向けてこれ以上ないアピールになる。「(ゴールで)貢献して、少ないチャンスをものにしたい。やるしかない」。チーム最年少の天才ドリブラーはサブに甘んじるつもりはない。

 ◆岩渕 真奈(いわぶち・まな)1993年(平5)3月18日生まれ、東京都出身の19歳。関前SCでサッカーを始め、05年日テレの下部組織メニーナ入団。07年からトップチームと二重登録されリーグ戦デビュー。各年代の代表に選ばれ08年U―17W杯、10年U―20W杯で活躍。10年東アジア選手権中国戦でA代表デビュー。国際Aマッチ通算11試合2得点。1メートル55、52キロ。

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