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試合後ブーイング…関塚ジャパン、攻守に課題残す

[ 2012年7月12日 06:00 ]

<日本・ニュージーランド>試合終了後、失点のきっかけとなったミスをした村松(右)を小突く権田

キリンチャレンジカップ 日本五輪代表1-1ニュージーランド五輪代表

(7月11日 国立)
 試合後に行われた壮行セレモニー。ブーイングとまばらな拍手の中、関塚監督の言葉がむなしく響いた。「初戦のスペイン戦に向け、準備して世界を倒してきたいと思いますので応援よろしくお願いします」。五輪本大会に向けて勢いをつけるはずの一戦で、ニュージーランドに引き分け。なでしこジャパンの快勝劇に沸いた会場のボルテージも一気に下がってしまった。

 1点リードの後半ロスタイム、村松が自陣深くでボールを奪われ痛恨の失点。ボール支配率で大きく上回り、シュート数19対2と内容で圧倒しながら、決定力不足とミスで自滅した。試合直後のピッチでは権田が、ぼう然とする村松の胸を小突いてカツを入れる一幕も。守護神は「怒っていたわけじゃない」と説明したが、ブーイングについては「結果に対する素直な反応だと思う。“切り替えよう”で終われる試合ではない。全員が本当にヤバイと思わないといけない」と唇をかんだ。

 5月のトゥーロン国際1次リーグ3試合で、大量7失点と守備陣が崩壊したことを受け、関塚監督はテコ入れに着手。オーバーエージ枠でA代表でも活躍する吉田、徳永の2人をメンバーに加えた。この試合でその新DFラインをテストする予定だったが、右膝負傷から復帰したばかりの吉田は大事を取って欠場させた。また、クラブ側との調整がつかず酒井高を招集できなかったことで、徳永をセンターバックで起用するプランも試せなかった。

 試合を終えたチームは一時解散、15日に再集合して英国入りする。試合後のロッカールームで関塚監督は「次に会う時は良い顔で会おう」と選手に声を掛けた。26日の五輪初戦のスペイン戦までに組まれている試合は18日ベラルーシ戦と、21日メキシコ戦の2試合のみ。吉田を加えて連係面を再構築する必要性を考えると、残された時間は長くはない。

 ▼MF東 前半のチャンスで決めていたら(結果が)変わった。本番前にいい経験ができたとポジティブに考えたい。

 ▼DF鈴木 最後の失点の、ミスは起こり得ること。その時に後ろの選手がどうするかが大事。セットプレーを含めて2、3点は取れていていい。

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