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梶山「ポスト遠藤」の広角さ証明“後ろ向き”アピール弾!

[ 2012年5月13日 06:00 ]

<札幌・FC東京>サポーターにあいさつをする梶山

J1第11節 FC東京1-0札幌

(5月12日 札幌ド)
 ぜひ“ポスト遠藤”にはFC東京の梶山陽平(26)を!前半1分、ゴールに背を向けた梶山が石川のクロスを右足アウトサイドで払うよう合わせると、ボールはなんと自身の背後にあるゴールに消えた。「クロスの前に相手との駆け引きでスペースができていたし、うまく決まりましたね」。背中にも目が付いているような視野の広さ。これが梶山だ。

 08年北京五輪で10番を背負い、早くから将来を期待されてきた。だが天才肌ゆえか、プレーにムラが目立ちA代表には無縁のままだ。それが今季は見違えるようになった。転機は今オフ。1月にドイツ2部デュッセルドルフの練習に参加し“本場の空気”を肌で感じた。チームで主将を任されると責任感が生まれプレーの確実性が増した。ミスは減り運動量も増えた。外から見ていても明らかに梶山は変わった。

 ポポヴィッチ監督は「彼のような才能が日本にいることを喜ぶべき」と言う。視野の広さ、パスセンスは遠藤(G大阪)にも匹敵すると思う。あとは経験さえ積めば…。関係者によれば日本代表のザッケローニ監督は、右股間節痛を抱える遠藤の後継に長身タイプのボランチを探している。「まずはチームで結果を出すこと。もちろん代表は意識しますけど」と梶山。機は熟している。 

 ▽梶山 陽平(かじやま・ようへい)1985年(昭60)9月24日、東京都出身の26歳。FC東京の下部組織で育ち、同クラブの最高傑作と言われる。05年世界ユース選手権(現U―20W杯)、08年北京五輪にも出場するなど、各世代の日本代表にも選出されてきた。ポジションはトップ下、ボランチ。利き足は右。1メートル80、73キロ。

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