×

「清商」ラストイヤー 大滝監督、定年も非常勤講師で続投

[ 2012年3月23日 13:30 ]

清水商サッカー部の指揮官続投が内定した大滝監督

 正月の全国高校サッカー選手権に出場した清水商の大滝雅良監督(60)の続投が内定したことが22日、明らかになった。11年度限りでの定年退職がこの日、静岡市から発表されたが、4月以降も清水商の商業科非常勤講師として教壇に立つことが内定。サッカー部の監督としても引き続き指揮を執る。清水商は13年4月に庵原と統合し「清水桜が丘」と校名変更することが事実上決定。名将が“最後の清商”を率い再び全国の舞台を目指す。

 全国高校サッカー選手権3回の優勝を誇る名門が「清水商」としては最後となる12年度も、名将の下、戦うことになった。大滝監督は「1つの学校で38年間も務めさせてもらったというのは、なかなかないこと。お世話になった分、お礼奉公しなきゃという気持ち。(全国大会に出場できるよう)また頑張りたいですね」と、決意を新たにした。

 昨年9月に60歳を迎えた大滝監督は、11年度限りで定年退職することが決まっていた。静岡市の教員には再任用制度がないため、続投に意欲を示しながらも、去就は流動的だった。しかし、商業科の非常勤講師として12年度も清水商で教べんを執ることが、この日までに内定。非常勤講師は学校職員ではないため、外部監督と同様の扱いとなる見込みだが、サッカー部の指揮を執る。

 清水商最後の1年。もちろん目指すは全国舞台での活躍だ。現チーム初の公式戦となった新人戦は、県大会1次リーグで敗退した。それでも大滝監督は「(新人戦以降)コツコツと練習してきたことが、形になり始めている」と全国総体、そして全国選手権出場へ向け、階段を1歩ずつ上がる手応えをつかんでいる。

 さらに新1年生は約40人が入部予定。元磐田FW大石隆夫氏(47)を父に持つ、磐田U―15FW大石竜平(15)ら“有望株”も名を連ねており、期待は膨らむ。「清水商として最後の年。(全国区の)サッカー部やバレー部が引っ張って“学校、部活っていいぜ”というのを示したい」。“大滝清商”のラストイヤーに注目が集まる。

続きを表示

2012年3月23日のニュース