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2カ月で解任された因縁…ネルシーニョ監督雪辱ならず

[ 2011年12月15日 06:00 ]

<柏・サントス>敗戦に厳しい表情の柏・ネルシーニョ監督

クラブW杯準決勝 柏1―3サントス

(12月14日 豊田スタジアム)
 世紀の番狂わせには、あと一歩届かなかった。因縁の相手に雪辱することもできなかった。だが、会見場に現れた柏のネルシーニョ監督は、晴れ晴れとした表情だった。

 「技術では及ばないが、戦術面ではいいプレーができた。ゴールのチャンスはあった。同点を狙いに行った時に、3点目を失った。試合全体で激しい試合ができた」

 南米王者に真っ向勝負を挑んだ。積極的にボールを回して多くのチャンスをつくった。ボールキープ率はサントスの48%に対して、柏は52%と上回った。後半37分にはMFレアンドロ・ドミンゲスの右クロスを、MF沢が右足で合わせるなど決定機もあった。組織としてサントスの守りを崩しながら、個々の技術で劣り、決定力を欠いた。それでも指揮官は「サッカーにおいて“可能性”に意味はない。大切なのは結果」と振り返った。

 サントスを相手に静かに闘志を燃やしていた。現役時代には右サイドバックでプレーし、監督としては05年に就任しながら2カ月で解任された古巣。日本で「名将」と呼ばれる手腕を見せつける意気込みだったが、勝利はつかめなかった。それでも、今季の快挙の価値が変わることはない。J2から昇格した年にJ1を制したのは史上初。そして、今大会では開催国枠出場チームとして初めて4強に進出した。18日には3位決定戦に臨む。「日本のサッカーは成長している。若い選手が育ってきている」と手応えを感じているネルシーニョ監督が、“世界3位”を目指す。

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2011年12月15日のニュース