×

サポーター「不完全燃焼」厳しい応援規制に不満

[ 2011年11月16日 18:13 ]

 「熱い応援ができず不完全燃焼」。平壌で行われたサッカーのワールドカップ(W杯)アジア3次予選、北朝鮮戦の観戦を終えた日本人サポーターは16日、応援が厳しく規制されたことに不満を漏らした。競技場を離れる際には、取り囲んだ人々からバスに向かって物が投げられたという。

 観戦から一夜明けたサポーターはこの日、中国・北京国際空港を経由して日本へ。ある女性は「頑張って『ニッポン』コールを送ったが、ブーイングにかき消された」と振り返った。

 日の丸、鳴り物、横断幕は禁止。スタンドでは朝鮮人民内務軍の保安員が周囲を固め、サポーターが腰を上げようとすると立たないように身ぶりで制した。

 一方、現地の観客は人文字も使いながら大歓声で応援した。サポーターの男性は「さまざまな国でアウェー戦を体験したが、あんなに統一感のある応援は初めて」と驚いた様子。ただ、試合前の君が代演奏にブーイングが浴びせられたことに「(日本への感情を)スポーツと結び付けるのは残念」と語った。

 静岡県の会社員菊地博さん(39)は「バスに小石のようなものがいくつか投げられた。けが人はなかったが…」。横浜市港北区の会社員相川貴文さん(32)は「ゴツン、ゴツンとバスの中に音が響いた。もし日本が勝っていたら、どうなっていたか」と不安を抱いたことを明かした。(共同)

続きを表示

2011年11月16日のニュース