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U―17初の4強へ!ブラジル相手も「倒すだけ」

[ 2011年7月4日 06:00 ]

 U―17W杯に出場中のU―17日本代表は3日、準々決勝でブラジルと対戦(日本時間きょう4日午前8時キックオフ)する。

 試合会場ケレタロは標高1800メートルの高地でピッチ状態も悪いため、吉武博文監督(51)はミドルシュートが勝負のカギを握ると想定。ミドルシュートに対する意識を高めて、96年アトランタ五輪のマイアミの奇跡以来、15年ぶりのブラジル撃破を目指す。

 攻撃では積極的に打ち、守備ではコースを消す。初の4強進出が懸かるブラジルとの大一番に向け、吉武監督は「世界大会ではミドルシュートの攻防が勝敗を分ける。最初からミドルシュートを打てるか、そしてミドルシュートの失点を抑えられるかが重要なポイント。国内とは寄せるタイミングが全然違う。世界はシュートの振りが速いので、一歩寄せが遅いと打たれてしまう」と分析。前日練習では攻守でミドルシュートに対する意識を高めるように指示を飛ばした。

 試合会場のあるケレタロ市は標高1800メートルに位置。空気が薄いためボールが伸びるなど不規則な変化をしやすくミドルシュートは有効になる。加えて土がむき出しの部分があるなどピッチ状態は劣悪。得意のパスサッカーには不向きなグラウンドなだけに、臨機応変な戦い方をする意味でもシュートの射程圏を広げる必要があった。

 準々決勝は自国開催だった93年以来で、4強進出を果たせば初の快挙となる。FW秋野は「サッカー王国が相手。勝てれば自分たちの自信につながるし、日本の歴史も変わると思う。自分たちは目の前の敵を倒すだけです」と力を込めた。

 日本がFIFA主催の世界大会でブラジルに勝利すれば、男子では全世代を通じて96年アトランタ五輪以来。1次リーグはアルゼンチンに3―1で快勝するなど2勝1分けで突破。決勝トーナメント1回戦ではニュージーランドに6―0で大勝した。15年前の金星は「マイアミの奇跡」と言われ伝説化しているが、吉武ジャパンがブラジルを撃破しても決して奇跡なんかじゃない。(ケレタロ・安藤隆人通信員)

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2011年7月4日のニュース