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バイエルン雪辱の先勝 “89分間消えていた男”が決勝弾

[ 2011年2月25日 06:00 ]

<インテル・ミラノVSバイエルン・ミュンヘン>後半45分、決勝ゴールを決めるバイエルン・ミュンヘンのFWゴメス(右)

 欧州チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦第1戦の2試合が23日に行われ、昨季決勝の再現となった一戦はバイエルン・ミュンヘンがアウェーで王者インテル・ミラノを1―0で破った。インテル・ミラノの日本代表DF長友佑都(24)はベンチ入りも、出番はなし。第2戦は3月15日に行われる。

【日程と結果】

 両チームが再三好機を逃して迎えた後半45分、笑ったのはバイエルンだった。ロッベンが放った鋭いミドルシュートを相手GKがはじき、反応したゴメスが決勝点。昨季決勝で敗れたインテルから大きな勝利を挙げた。

 「最後の1分になってもチャンスはくると分かっていた」とゴメス。敵将レオナルド監督を「それまで何もしていなかったのに」と嘆かせたが、ゴールこそが点取り屋の価値を決める。09年にブンデスリーガ最高の移籍金3000万ユーロ(約34億円)でシュツットガルトから加入も、1年目の昨季はファンハール監督の信頼を得られず国内リーグ10得点に終わった。インテルに敗れた昨季CL決勝も後半29分からの出場でシュート0本。しかし「我慢強くなった」という今季は序盤の故障者続出でつかんだ出番を生かした。ゴール量産で定位置を確保。リーグ最多の18得点、CLでも得点王に並ぶ7得点とした。

 ゴールこそゴメスに譲ったが、マン・オブ・ザ・マッチに選ばれたのは決勝点をお膳立てしたロッベン。俊足と巧みなボールさばきで右サイドを制圧した。オランダ代表としてW杯に強行出場した代償に今季前半戦を負傷で棒に振ったが、復帰後は公式戦7戦5発と健在を証明。首位ドルトムントを勝ち点13差で追う国内リーグの状況に「CL優勝の方がチャンスがある」と準優勝の昨季を上回る頂点を見据える。

 後半戦から正GKとなった22歳のクラフトも再三の好守で完封に貢献した。出遅れた前半戦からチーム状態は確実に上向き、ファンハール監督も「準々決勝へ大きな一歩となった」と手応えを口にしたが、巻き返しを期したCLでの戦いはここからが本番だ。まずは2戦合計でインテルを破り、昨季の雪辱を果たす。

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2011年2月25日のニュース