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中1日何の!長谷部“ゲルマン魂”で緊急出場

[ 2009年5月27日 06:00 ]

帰国翌日に早くも練習に参加した長谷部誠(右)を岡田武史監督が見守る

 キリン杯は27日に開幕。6月にW杯アジア最終予選3試合を控える日本代表は初戦で南米の強豪チリと激突する。負傷などによる欠場者が続出する中、ドイツ・ブンデスリーガ初制覇の快挙を成し遂げ、25日に帰国したばかりのボルフスブルクMF長谷部誠(25)が緊急出場する可能性が出てきた。

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 ドイツ人の不屈の精神“ゲルマン魂”。長谷部がその魂を体現する。ドイツから帰国後わずか24時間。長谷部は移動の疲労、時差ボケも見せず、チリ戦への緊急スタンバイを完了させた。「あした(27日)試合に出る準備はできました。きょうも練習は他の選手と一緒に全部やった。中1日は初めてだけど…」。周囲も驚くタフネスぶりだ。
 予選突破が懸かる重要な6月のW杯アジア最終予選3試合に備える強化試合となるキリン杯。その初戦を前に離脱者が続出した。闘莉王は左太腿裏痛のため浦和でリハビリ中。大久保、香川が風邪でダウン。さらに長友が虫垂炎の初期症状が確認されてチームを離れることが決まった。
 そうしたチーム事情もあって、帰国から中1日の長谷部に緊急出場の可能性が出てきた。本来ならリーグ戦の疲れを取ることを優先したいはずだが、長谷部は「先頭に立って代表を引っ張りたい」と言い切った。
 ブンデスリーガを初制覇した充実感が大きい。主力として34試合中25試合に出場。時に3部練習も課す、鬼のマガト監督の厳しい練習にも耐え「精神面が鍛えられた」。むろん頭は代表モードに変更している。「ボルフスブルクは2トップで50点以上取るチームだけど、代表は全員での攻守が大事になる。そこは切り替えてます」と話した。
 チーム合流後、チームメートからは「優勝ボーナスの金額ばかり聞かれました」と苦笑いしたが、岡田監督からも直々にお祝いの言葉をもらい、責任感はより増した。「この短い期間でドイツでの優勝とW杯出場の2重の達成感を得たい」。ドイツでもまれたプリンスが鋼の強さを見せる。

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2009年5月27日のニュース