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香川“御前ゴール”で松井の代役名乗り

[ 2008年9月16日 06:00 ]

 J2第35節最終日の15日、C大阪は長良川競技場で行われた岐阜戦に6―0で快勝し、4位に浮上した。W杯アジア最終予選バーレーン戦では日本代表に招集されなかったMF香川真司(19)は、日本代表の岡田武史監督(52)が視察する中、1得点1アシストで勝利に貢献。10月15日のW杯最終予選ウズベキスタン戦で出場停止となるサンテチエンヌMF松井大輔(27)の代役に名乗りを上げた。

 本来の調子には程遠かった香川だったが、それでも日本代表の実力を存分に見せつけた。2―0の後半11分、MF乾の右からのクロスを胸トラップで落とした香川は、そのまま右足で今季6得点目を強烈に決めた。後半44分にはMFカイオのハットトリックをアシスト。チームを4位へと押し上げたが、試合後は「ヘディングに自信がなかったんで、胸でトラップしました。ゴールはよかったけど(日本代表では)ゴール以外も求められる。きょうは出来が悪かった」と物足りなさそうに振り返った。

 スタンドでは岡田監督が観戦。試合前にあいさつに向かうと「ドリブルが多すぎる」と注意された。その言葉が頭に残っていたのか、得意の個人技はことごとく不発。相手DFをかわせずにバックパスを選択する場面が目に付いた。求める理想が高い分だけ「ミスが多かった。きょうはアピールできなかった」と不満ばかりが口をついていた。

 不完全燃焼の香川とは対照的に、岡田監督は「ちゃんと見ていることを(香川に)伝えたかった」とした上で「一時よりも、だいぶ良くなっている」と納得の表情を浮かべた。W杯アジア最終予選ウズベキスタン戦では、海外組の1人であるMF松井が出場停止。同じ左MFの19歳は代役の最有力候補だけに、ドリブル突破を封印しての1ゴール、1アシストは十分アピールとなった。

 3戦全敗の北京五輪は悔しさだけが残った。世界の舞台の厳しさを体感し、新たな課題も見つかった。もちろん目指すはW杯出場。「今はA代表を意識してもしようがない。自分のレベルを上げることだけを考えたい」。一歩一歩、階段を上っていった先に、代表レギュラーの座が待っている。

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2008年9月16日のニュース