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平山U-23落選…理由は実力不足

[ 2008年3月22日 06:00 ]

会見を終え席を立つ反町監督、手にした紙にFC東京・平山の名前はなく

 8月に北京五輪を控えるU―23日本代表の親善試合アンゴラ戦(27日、国立)のメンバー18人が21日に発表され、予選でエース格だったFW平山相太(21=FC東京)が落選した。反町康治監督(44)は招集を見送った理由を実力不足と断言。Jリーグで結果を出さなければ今後の復帰も厳しい見通しで、平山の2大会連続の五輪出場は極めて厳しい状況となった。

 反町監督が読み上げた18人の中に「平山」の名前はなかった。チーム発足から、誰よりも注目を浴びてきた長身FWがまさかの落選。指揮官は「1枚も2枚も皮がむけた選手がいる中で(平山)相太はまだむけていない。米国遠征(2月)などを見て総合的に判断した。立ち上げから貢献してもらったが、実力社会ということ」と説明した。
 平山は欧州クラブに所属していた際に招集を見送られたことなどはあるが、実力不足での落選は反町ジャパンでは初となる。昨年の北京五輪アジア2次予選で5試合5得点と活躍も、その後は失速。最終予選は2試合の出場にとどまり、五輪出場を決めた昨年11月21日のサウジアラビア戦はベンチからも外れていた。
 非情の決断を下した反町監督は「ここから、がむしゃらになって再び呼ばれるようになってほしい」と元エースの巻き返しに期待したが、日程の関係などで欧州組が招集されなかった中でのメンバー落ち。五輪本大会の登録は今回と同じ18人で、オーバーエージ(最大3人)が加わる可能性もあるだけに、2大会連続の五輪出場は極めて厳しくなった。
 この日、平山はFC東京の練習に参加。メンバー発表前にクラブハウスを離れ、落選に関してコメントしなかった。05~06年シーズンにはオランダ1部ヘラクレスで8得点を記録。高さと強さで世界と勝負できる数少ない存在であることに変わりはない。悔しさをパワーに変えられるか。平山がサッカー人生の大きな転機を迎えた。

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2008年3月22日のニュース