×

得意の形に持ち込めたタカマツペア 気持ちでも上回る

[ 2016年8月16日 23:25 ]

リオ五輪バトミントン女子ダブルスの準決勝を戦う高橋(左)と松友のペア
Photo By スポニチ

リオデジャネイロ五輪バドミントン・女子ダブルス準決勝

(8月16日 リオ中央体育館)
 【広瀬栄理子の目】高橋・松友ペアと準決勝で対戦した韓国ペアは、ともに長身から打ち込む角度のあるスマッシュと力強い連続攻撃、守りでもミスが少ないレシーブとコートのカバー力を持ち味とするスキのない相手でした。そこを崩せるかがポイントでしたが、高橋・松友ペアはすごくいい試合をしたと思います。

 開始直後、韓国ペアは強い気持ちで先手を取ろうとしてきました。高橋・松友組はそこで押されることなく、しっかりとしたレシーブで守りきり、攻めに転じることができました。このレベルになると気持ちの強い選手が勝ちます。気持ちの勝負でまず、上回ったと言えるでしょう。

 技術的には、高橋選手のスマッシュがよかった。持ち味の重いスマッシュを、コースの変化をつけながら、強い気持ちでしっかりと打ち切っていました。相手が触れない、もしくは返せないエースショットが多かったのは、そのためです。

 その中に、後方からネット際に落とすドロップを効果的に使った。高橋選手のドロップは、打つ瞬間までスマッシュかドロップかが分からない得意のショットです。このドロップで相手の守りを崩す効果もありました。

 松友選手は、レシーブからの攻撃への展開がよかった。特にネットのギリギリ上を狙う低い返球は、少しでも浮くと相手に叩かれます。それがなく、いいコースに返してペースをつかみました。前に入るスピードも速く、後衛・高橋、前衛・松友の得意の形に持ち込むことができました。

 第1ゲームの後半以降は安定した試合展開を見せ、快勝した高橋・松友ペアは、試合ごとに動きやコンビネーションがよくなっている印象です。残るは決勝。自信を持って、思い切って戦ってほしいと思います。(2008年北京五輪女子シングルス代表)

続きを表示

この記事のフォト

2016年8月16日のニュース