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【林享の目】他国のレベルアップについていけなかったことが敗因

[ 2016年8月15日 08:30 ]

<リオ五輪  競泳> 400mリレーで5位に終わった(左から)小関、入江、藤井、中村克の日本チーム

リオデジャネイロ五輪競泳

 男子メドレーリレーの5位は全員が今持っている力を出し切っての結果だと思う。メダルが途絶えた最大の要因は、他国のレベルアップについていけなかったこと。米国の背泳ぎや英国の平泳ぎは驚異的なタイムで、太刀打ちできなかった。従来日本は前半の背泳ぎと平泳ぎで上位につけて後半のバタフライと自由形で粘ってきたが、前半から出遅れて得意のパターンに持ち込めなかった。

 日本が今大会、メダルを獲得した個人種目6個の内訳は400メートル種目2つ、200メートル種目4つ、100メートル種目はゼロ。その個人の結果はリレーにも反映され、100メートルの選手によるメドレーリレーではメダルを獲れず、200メートルの選手による男子800メートルリレーでメダルを獲った。

 100メートル種目では、海外の大型選手が高い技術力を身に付けてタイムを伸ばしている。リレーの引き継ぎタイムで56秒台を出した男子100メートル平泳ぎ金メダリストのピーティー(英国)などは異次元の泳ぎだ。日本は100メートル種目と長距離種目の強化が今後の課題となる。 (東海学園大水泳部監督、92年バルセロナ五輪100メートル平泳ぎ4位)

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2016年8月15日のニュース