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リオ五輪スタジアム 山県走った後に観客乱入 やりたい放題

[ 2016年8月15日 05:30 ]

 陸上競技が行われているリオデジャネイロの五輪スタジアムで13日、昼までの競技終了後、興奮した観客ら数十人がグラウンドになだれ込む騒ぎがあった。地元メディアが伝えた。午後の競技開始までに時間があり、競技に影響はなかったが、五輪を狙ったテロの懸念もある中、会場警備の甘さに批判が出そうだ。

 観客がなだれ込んだのは、男子100メートル予選が終了した数分後のトラック。最終8組では、日本の山県亮太(24)が10秒20で2着に入り、準決勝進出を決めていた。

 3連覇を狙うウサイン・ボルト(29)や、アテネ五輪金のジャスティン・ガトリン(34)らが走り終えて間もないトラック上で、観客らは写真を撮ったり、叫んだり、走り、ラインをまたいだりと、やりたい放題だった。

 多くがブラジル人や隣国のアルゼンチン人だったが、日の丸の旗を羽織った人もいた。観客らは「エンジェニャン(五輪スタジアムの別称)は俺たちのものだ」と叫び声を上げ、10分近く居座った。サッカーの地元チームが勝利した際と同じ掛け声で、大会の混乱を図る組織的な行動ではなさそうだ。

 治安当局と一部のボランティアが追い出したが、当初は放置状態だった。最初に取り囲んだのはボランティアだったとの情報もある。観客らからは「警備が手薄で、誰もいなかった」と話している。大会組織委は、治安当局とボランティアの配置を見直し、警備を強化するとした。

 五輪スタジアムでは競技日程の大半が2部構成で行われ、観客は全員入れ替え制。13日夜の女子100メートルや男子1万メートルの決勝を前に観客は場外に出ることになっていた。

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2016年8月15日のニュース