【ジャパンC】ブラック95点、動から静へ!秋天ダメージなし

[ 2017年11月21日 05:30 ]

前走よりふっくらしたキタサンブラックの馬体
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 今秋の天皇賞は26年ぶりに不良馬場での戦いになりました。体力を消耗する過酷な馬場で死力を尽くせば、多少なりとも反動があるものです。たとえ馬体が回復したにせよ、どこかにダメージの跡をとどめるもの。上位馬でいえば、サトノクラウンは目力が弱くなっています。

 勝ったキタサンブラックはどうか。天皇賞出走馬18頭の中で最もダメージが残りやすいコース、3、4角の悪化した内ラチ沿いを回ってきました。体の隅々まで凝視してみると…。馬体の張りは秋の天皇賞時と全く変わりません。トモにも肩にも素晴らしい筋肉を付けている。キリンのような脚の長さを感じさせないほどボリュームがあります。腹周りも巻き上がっていない。前走より、むしろふっくらしている。立ち方も変わりありません。体重を前方に傾けて、やる気を示しています。

 唯一、変化したのは顔つきです。目、耳の立て方が柔和になった。仁王像のように膨らませていた鼻の穴を穏やかに開いています。きつくかんでいたハミも柔らかく取っています。秋の天皇賞よりもおとなしい顔つき。動から静へ。この変化をどう受け取るか。意地悪い見方をすれば、反動とも取れるでしょう。私は余裕の表れと受け取ります。前走後のケアがうまく進み、平常に戻った心身から生じる余裕だと思う。驚異的な回復力を持っているのか。あるいは、道悪馬場にも消耗しない比類なき体力の持ち主なのか。ともあれ、ダメージなしと判断します。

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2017年11月21日のニュース