【ドバイターフ】スティール連覇へ!あとは“心”を整えるのみ

[ 2017年3月21日 05:30 ]

ドバイターフ(25日、メイダン)連覇の偉業に挑戦するリアルスティール
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 さあ、ドバイウイーク――。17年のJRA海外馬券発売第1弾となり、注目は鞍上にルメールを迎えドバイターフ(25日、メイダン)連覇の偉業に挑戦するリアルスティールだ。今年初戦の中山記念は8着に敗れたが、昨年も同レース3着からの巻き返しでG1初制覇。16日にドバイ入りし、20日朝はメイダン競馬場ダートコースをキャンター1周後にスクーリング。馬体は5歳を迎え本格化しており、あとは頂点を極めた舞台で“覚醒”するか否かにかかっている。

 心技体、全てがかみ合わなければドバイターフ連覇の道はない。リアルスティールは始動戦の中山記念でまさかの8着惨敗。直線でのいつもの切れ味はなく、見せ場すらつくれずに今年初戦を終えた。担当の柿崎助手は「勝負どころでハミを取らず、気を抜いて走っていた。調教ではハミにもたれる面が改善されて、馬が完成されてきたという手応えがあったんですが…」と厳しい表情で敗戦を振り返った。

 昨年は同レース3着からの戴冠だったが、負けた相手は一昨年のダービー馬ドゥラメンテ。差し届かずも勝ち馬とは0秒1差で次につながる敗戦だった。気持ちが途切れたサラブレッドは立ち直るのが難しいだけに、精神面に不安が残る内容だった。「元々カーッとなりやすい馬で日によってテンションが違う。前走は馬が落ち着いていたし、そのあたりが影響したのかも」と同助手。連覇へは心が最大の課題になる。

 5歳を迎え待ちに待った完成の時。肉体面での成長は申し分ない。以前はトモの踏み込みが弱く、前のハミに頼って走りのバランスを保とうとしていた。それが今は後肢からの推進力が強くなり、踏ん張りの利いたフットワークに。つまり前輪駆動から四輪駆動へ変貌を遂げたのである。

 16日にドバイ入り。20日朝はメイダン競馬場ダートコースをキャンター1周後にスクーリング。安藤助手は「ドバイは去年も来ましたから。状態はいいですよ」と2度目の海外遠征のアドバンテージを強調。明日は新コンビとなるルメールが騎乗して芝コースで追い切られる予定だ。

 新馬勝ち以降は牡馬3冠にフル参戦して、皐月賞2着、ダービー4着、菊花賞2着と常に王道を歩み続けてきた。「技」「体」は整っている。あとは昨年頂点に立った舞台で“闘争心”に火が付くかどうか。その一点に懸かっている。

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2017年3月21日のニュース