【有馬記念】(1)キタサンブラック 濃霧の中CWで極秘トレ

[ 2016年12月22日 05:30 ]

馬房で飼い葉を食べるキタサンブラック
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 濃い霧に包まれたCWコース併せ馬で最終追い切りを終えたキタサンブラックの調教後。

 清水久師が「見えなかった。どう?カーッと(熱く)なってないか」と問う。

 騎乗した黒岩は「大丈夫です。頭差、先着したか、どうかくらい。時計は(6F)84〜85秒だと思います」と応じた。

 調教内容はカープストリーマー(3歳1000万)とほぼ同入で、タイムは計時不能。短い報告を乗り手から聞くや、指揮官の表情には笑みが浮かぶ。

 黒岩が調教パートナーとして鍛えて、レースで武豊にバトンを渡すのがキタサンブラックの“流儀”。武豊は「追い切りは初コンビを組んだ大阪杯の時だけかな。僕は前に出ない方がいいよ」と仕上げは指揮官と騎手の後輩に託している。

 霧による乳白色の世界に、どこか楽しげな顔で「極秘トレやね」と表現した武豊。会見で「初めて乗った時よりも明らかにパワーアップしている。今までは僅差で勝っていたのにジャパンカップは気持ち良く走って初めての圧勝。強いな、と思った」とサラリ。北島三郎オーナーの歌声を隣で手拍子しながら聴けることに「役得だなと思います」。王者の陣営は自信に満ちた自然体だ。

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2016年12月22日のニュース