【有馬記念】武士沢&マルターズアポジー、不敵に事実上の逃げ宣言

[ 2016年12月22日 05:30 ]

武士沢を背に単走で追い切ったマルターズアポジー
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 【G1ドキュメント=21日】前走の福島記念で重賞初制覇を飾ったばかり。グランプリのメンバーに入ると実績不足は否めないマルターズアポジーだが、展開の鍵を握る存在とあって注目度は低くない。激しい気性を考慮し、追い切りは馬の数が少なくなる遅い時間帯が通常パターン。午前10時前、南馬場に登場した“逃げ候補”の動きを鳥谷越はじっくりと観察した。

 武士沢が手綱を取り、Wコースで単走。リズミカルな脚さばきで徐々にペースを上げ、直線で気合をつけられてゴールすぎまで脚を伸ばした。「単走でも、ある程度の負荷をかける感じ。中山なので輸送も短いから。いい感じで仕上がっている」。鞍上のにこやかな表情から出来の良さがストレートに伝わってくる。

 その後の質問は戦法に集中。武士沢は「初速が速いので少しくらい出遅れても行っちゃうと思う。実際、2番手に控えられたことは一度もない」と事実上の逃げ宣言。「有馬記念に乗る中で、この馬に乗ったことがある人も何人かいる。分かっていると思いますよ」と不敵な笑みを浮かべた。

 未経験の芝2500メートルについては「ムキになって行ってしまうか、それとも自分のリズムで行けるか。馬との折り合い次第」とポイントを挙げた武士沢。最後は「競馬は何が起こるか分からない。メジロパーマー(92年有馬記念を15番人気で逃げ切りV)とかね」。全てがうまくかみ合えば…。不気味なムードが漂ってきた。

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2016年12月22日のニュース