【有馬記念】またも1枠1番!キタサンブラック最強枠ゲット

[ 2016年12月22日 05:30 ]

1枠1番を引いたキタサンブラック騎乗の武豊(右)中は清水調教師、左で驚くのは細江純子氏
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 強運サブちゃん!また1枠1番。2016年の中央競馬を締めくくる「第61回有馬記念」(25日、中山)の公開枠順抽選会が21日、東京都港区の品川プリンスホテルで行われた。歌手・北島三郎(80)が所有するキタサンブラックは、先月優勝したジャパンCに続き、過去4戦4勝(G1・2勝)の最強1番枠を再びゲット。クリスマスの頂上決戦に向け、勝利をグッと引き寄せた。

 その瞬間、抽選会場がドッと沸いた。馬名抽選役のヤンキース・田中将大が選んだキタサンブラックの抽選順は出走16頭中13番目。その時点で残る枠は1、2、9と大外の16番。武豊が選んだブラックの頭文字「B」のボールから出たのは「1番」と書かれた紙。場内を包んだ大拍手を制するように、武豊は「驚いた。引く前にオーナーの無言のプレッシャーが凄かったので、(1番を)引けて良かった」とジョークで最強枠を喜んだ。

 G1・2勝目となった天皇賞・春、華麗に逃げ切ったジャパンCも1枠1番。通算でも4戦4勝とブラックにとって無敗の枠だ。北島三郎オーナーは「凄い運だね。なんだこれはという感じ。引き当ててくれた田中さん、武さんに感謝したい」と満面の笑み。「いつも神様、ご先祖様のおかげだと思っているが、今回ばかりは武さんのお父さんが天国から後押ししてくれたかもしれないね」と、8月に急死した武豊の父・邦彦氏に思いをはせた。

 舞台となる中山内回り2500メートルは、スタートしてから最初に迎えるコーナーまで約192メートルと距離が短いために内枠有利と言われている。外枠からだと先行馬でも、ポジション取りに脚を使い、リズムを崩す可能性もある。例えば、中山ダート1200メートルなら芝スタートで外枠有利が明らか、中京新コースの短距離戦ではジョッキーの口からは「外枠の方が乗りやすい」との声もある。コースによる有利不利を考えた上でも今回の1番枠はブラックにとって絶好だ。

 勝利を引き寄せた感のある最強枠。ファンが期待するレース後の「まつり」熱唱についても、北島は「練習しておきます」ときっぱり。「有馬記念という最高の舞台で走らせてもらえるのが一番の幸せ。ファンが望めば、結果にかかわらず歌ってしまうかもしれない」。オーナーの期待に武豊は「プレッシャーですが、最後を勝って締めくくれるようベストを尽くしたい。ファン投票1位、枠も1番。でも本当に欲しいのは1着です」と力を込めた。天も味方につけた強運ブラック。クリスマスの中山に、再び「まつり」が響き渡る。

 ◆枠順抽選方式 昨年同様の方式を採用。まず大リーグ・ヤンキースの田中が抽選マシンの作動ボタンを押し、1〜16の馬番を収納したボールをA〜Pの16枠にランダムに振り分けた。次に田中が別のボックスに用意された馬名入りのボールを取り出して開封。その馬名の関係者が選ばれた順にA〜Pのいずれかを選択して開封し、馬番を決定した。

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