【桜花賞】“女牛若丸”シンハライト100点 流線形が美しすぎる故に…

[ 2016年4月6日 05:30 ]

シンハライト

 シンハライトは風景画から飛び出してきたような美しい姿をしています。頭から首、背中、尾まで流れるような曲線を描いた黒鹿毛。メジャーエンブレムのように突出した部分がない代わりに、全体が実に上品にバランス良くまとまっています。

 しなやかな前後肢の筋肉。軽さを伝えるスラリと抜けた首筋。トモ、肩と調和の取れた飛節、球節。欠落した部分が全くありません。キャリア3戦でも完成されている体つき。このしなやかで軽みのある流線形は皐月賞馬イスラボニータを想起させるほどです。

 表情もいい。目つきは力強く、耳を立てながらしっかりハミを受けています。そんなしぐさから騎手の指示にきちんと従えそうな素直な気性がうかがえます。持てる力は出し切ってくるでしょう。

 メジャーエンブレムが筋骨隆々の“女弁慶”なら、こちらはツバメのような敏しょうさで跳び回る“女牛若丸”。京の五条大橋では弁慶の薙刀(なぎなた)をかわした牛若丸ですが、淀の大一番では…。私には女弁慶を負かすイメージが湧いてきません。馬体があまりにも美し過ぎるのです。それが褐色の宝石から命名されたシンハライトの唯一の不安材料です。

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2016年4月6日のニュース