【とこなめ・BRダービー】地元でついに!仲口SG初V

[ 2014年10月21日 05:30 ]

ダービーを制し金メダルを手にする仲口(中)。左は2着・茅原、右は3着・菊地

 地元で万感のダービー王だ。とこなめボートのSG「第61回ボートレースダービー(全日本選手権)」の優勝戦が20日、12Rで行われ、仲口博崇(42=愛知)がデビュー23年でSG初Vを決めた。直前の11Rまでインが全敗する中、しっかりとインから決め、重圧に打ち勝ってみせた。賞金ランクは8位まで上昇。暮れのグランプリ(12月18~23日、平和島)出場に当確ランプをともした。茅原は道中で仲口を追い通しだったが届かずの2着だった。

 地元で悲願成就だ。4日目からイン逃げ3連発。仲口は予選1位→準優勝戦1号艇→優勝戦1号艇の王道ショーを完遂した。エース1号機を完璧に仕上げ「怪物の封印が解けたようにインから出ていった」(仲口)。最終日は1Rからイン11連敗。場内に嫌な空気が流れたが「知らなかった」。無我の境地に到達し、重圧をはねのけた。

 今節は繰り上がりで06年以来8年ぶりのダービー出場。前検で怪物エンジンを手にし、しかも師匠の大嶋一也(56)の目の前で戴冠。42歳でのSG初優勝はくしくも大嶋が99年のからつグランドチャンピオンでSG初制覇を飾った年齢と同じだ。8月の若松メモリアル。SG初優勝を達成し師匠の今村豊に抱きしめられた白井英治を見て「いいなと思った」と明かした。「ただ、正直ここで来るとは…。運命めいたものを感じる」。大嶋も「自分のことよりも緊張した。良かったよ」と喜んだ。

 人気ボートレース漫画「モンキーターン」の主人公のライバル、洞口雄大のモデルとして知られる元祖イケメン選手。太田和美や田中信一郎ら同期が次々とSG覇者の仲間入りを果たす一方、チャンスを逃してきた。「SGに最も近い男」の称号は、いつしか褒め言葉ではなくなった。「腐る時もあったが諦める気持ちはなかった。やっと獲れた」。すがすがしい表情を浮かべた。

 賞金ランクを上げ、年末のグランプリ出場は確定。「まだ考えていない」と言いつつ「SGは何度獲ってもうれしいのだろう」と続けた。封印を解いた仲口が“王道”を突き進む。

 ◆仲口 博崇(なかぐち・ひろたか)1972年(昭47)8月3日、愛知県生まれの42歳。三嶌誠司、田中信一郎、太田和美らを同期に持つ「花の69期」。91年蒲郡でデビュー。93年、津一般戦で初V。98年、児島周年記念でG1初優勝。通算5371戦1701勝、優勝64回。G1優勝6回。父は元ボートレース選手の俊博さん、弟はオートレース選手の武志。1メートル64、51キロ。血液型A。

 ◆次走 優勝した仲口博崇の次走は26日からの芦屋一般戦。藤丸光一、寺田千恵らが出場。茅原悠紀は26日からの桐生一般戦へ。江口晃生、山田康二らがスタンバイ。菊地孝平は12月9日からの芦屋G2MB大賞。今村豊、平山智加らが出場。池田浩二は23日からの下関G1競帝王決定戦へ。太田和美、瓜生正義らが待ち受ける。井口佳典は29日からの戸田G1戸田プリムローズ。平石和男、山崎智也らが出場。平尾崇典は23日からの若松一般戦。白水勝也、勝野竜司らとVを争う。

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