韓国のウーマンパワー、イ・シンヨン師

[ 2013年12月6日 05:30 ]

韓国のイ・シンヨン調教師

 【地方競馬です!!】今年、世界的に注目のビッグレースを制した調教師たち。凱旋門賞(仏)のクリスチャン・ヘッドマーレック師、BCクラシック(米)のキャサリン・リトヴォ師、メルボルンC(豪)のゲイ・マリー・ウォーターハウス師。この3人には共通点がある。それは皆、女性だということだ。

 先週11月26日に大井で行われた日韓交流レースにも、ひときわ、意志の強そうな鋭い瞳の女性がいた。出走馬中、唯一の韓国産馬フルムーンパーティを出走させたイ・シンヨン師(33)だ。韓国初の女性騎手として活躍後、11年に韓国初の女性調教師になった。競馬学校に入るまで乗馬経験はなし。ゼロから競馬界入りした彼女が開業3年目で最近1年の勝率1位と、トップクラスの調教師と肩を並べるまでには並々ならぬ苦労もあったに違いない。

 多くは語らないが「韓国も保守的で初めは女性が競馬場に行くこともよくないことだった。時代の流れもあるし、10年騎手をやって壁は徐々に崩れていったけど」とシンヨン師。韓日レースは13着に終わったが、「韓国競馬にとって交流レースが大きな経験となり、発展していくきっかけになればいい」と真っすぐに先を見据えた。

 今年、世界の競馬界を席巻したウーマンパワー。日本で出会った同世代の異国の強い瞳の持ち主に、また競馬場で会いたい。そう強く思った。 (秋田 麻由子)

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2013年12月6日のニュース