【菊花賞】魔の淀!波乱演出する「第2のヒットザターゲット」は?

[ 2013年10月16日 06:00 ]

京都大賞典で波乱を演出したヒットザターゲット

 淀には魔物が棲む。京都はG1が行われる競馬場で唯一、直線に坂がなく、代わりに3角に名物の急坂があるのが特徴。坂の高低差は芝外回りで4・3メートル、内回りで3・1メートル。特異なコース形態ゆえか、近年も絶対視された馬がたびたび敗れ、「競馬に絶対はない」を強く印象付けてきた。菊花賞の大本命馬エピファネイアも絶対視はできない。

【菊花賞】

 ▼ケース(1)=09年エリザベス女王杯 ともに2桁人気のクィーンスプマンテとテイエムプリキュアの2頭が後続を大きく引き離して逃げ、直線へ。断然人気のブエナビスタが猛然と追い込むが2頭に届かず。3連単154万円超。

 ▼ケース(2)=12年天皇賞・春 単勝159・6倍のビートブラックとゴールデンハインドが後続を引き離し、ビートが残り1000メートル地点からのロングスパートで4馬身差の快勝。断然人気のオルフェーヴルは後方で動くに動けず、1秒8差の11着。3連単145万円超。

 ▼ケース(3)=13年京都大賞典 断然人気のゴールドシップは中団から。早めに前を捉えにいき、これに2番人気のトーセンラーも続いたが、ともに直線で伸びあぐね、ラーが3着、ゴールドは5着。2頭の後ろから伸びたヒットザターゲット、アンコイルドが1、2着で3連単361万円超。

 人気馬が敗れるパターンを大別すればケース(1)(2)が伏兵の逃げ切り、(3)は人気馬の「まくりバテ」となる。(3)に似たケースでは大波乱とまではならなかったが、今年の天皇賞・春のゴールドシップ(5着)や先週の秋華賞の1番人気デニムアンドルビー(4着)もそう。外を上昇した際に同時に内のライバルに動かれ、直線の伸びを欠いた。

 では、仮にエピファネイアが敗れるとすればどちらのパターンか。ここで重要な事実がある。エピファネイアはここまで【4201】。計5頭に先着を許しているが、4角で自分より前にいた馬には1度も先着を許していない。とあれば、負けパターンは後者。外からまくる際に脚を使い、後ろから差される形しか考えられない。

 そこで「第2のヒットザターゲット」を探す。同馬は重賞2勝がともにローカル(新潟、小倉)とあって人気がなかったが、直線平たんの京都ならローカル実績も軽視できないということ。

 小倉で上がり3F最速をマークして古馬相手の条件戦を勝っているフルーキーとラストインパクト、新潟での末脚が強烈だったユールシンギング。以上3頭を波乱の使者に指名する。

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