【皐月賞】カミノタサハラ 切れ味と勝負根性で03年ネオユニ再現だ

[ 2013年4月10日 06:00 ]

連勝中と勢いあるカミノタサハラ

 今年の皐月賞戦線は朝日杯FSを制した2歳王者ロゴタイプが始動戦のスプリングSを快勝。2歳王者は3歳初戦での取りこぼしが目立ち、始動戦Vは実に03年エイシンチャンプ以来となった。この年はラジオたんぱ杯2歳S(現ラジオNIKKEI杯2歳S)を勝ったザッツザプレンティが弥生賞で6着に敗れている点も今年と似ている。

 エイシンチャンプは8番人気での朝日杯FS優勝がデビュー9戦目。弥生賞も制したが、勝利時の着差が小さいことや上積みが見込みづらいことなどで皐月賞は混戦ムードの3番人気にとどまった。1番人気に推されたのはチャンプと同じ瀬戸口厩舎のネオユニヴァース。デビュー2戦目の中京2歳Sで3着に敗れたが3歳になって白梅賞、きさらぎ賞、スプリングSと3連勝。いきおい、サンデーサイレンス産駒、鞍上M・デムーロと魅力にあふれ、単勝3・6倍の支持を集めた。

 レースは1000メートル通過61秒7のスローペースで、直線は瞬発力勝負。インを突いたネオユニヴァースがサクラプレジデントを頭差捉えてV。好位で進めたエイシンチャンプは切れ負けして3着に終わった。

 では今年のメンバーでネオユニヴァースと重なるのは?ずばり、カミノタサハラ。キャリアこそ1戦違うが、デビュー2戦目のオープン特別で3着に敗れた以外は全勝という点は同じ。弥生賞とスプリングSの違いはあるが、トライアルを制して連勝で臨む点も共通だ。ネオがSS産駒、こちらはディープインパクト産駒。切れ味と勝負根性を武器に1冠目を手に入れるか。

 ≪03年こんな年≫競馬界はトピックが多かった。ネオユニヴァースはダービーも制し、M・デムーロは外国人初のダービー優勝。安藤勝(引退)がJRA騎手免許を取得してフィーバーを巻き起こし、武豊は初の年間200勝をマーク。プロ野球は阪神が18年ぶりにセ・リーグを制し、日本シリーズはダイエーがV。相撲では横綱・貴乃花、武蔵丸が引退する一方、朝青龍がモンゴル人初の横綱に。

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