【京王閣・KEIRINグランプリ】固いぞ!88期の“東北の絆”

[ 2012年12月29日 06:00 ]

<KEIRINグランプリ>結束を誓う東北ラインの3人(左から)佐藤、山崎、成田

 1億円の一発勝負「KEIRINグランプリ2012」を2日後に控えた28日、ベストナインは公開練習、ローラー練習、そして愛車のセッティングなどそれぞれ調整を行った。ガールズグランプリ終了後に予定されていた夕方の指定練習は降り始めた雪の影響で中止になった。

 今年のグランプリは昨年の9人から山崎と岡田が変わっただけで、7人が昨年に続く舞台。北日本勢は佐藤―山崎(昨年は伏見)―成田、関東勢は武田―長塚―岡田(昨年は2車)、中部勢は深谷―浅井(―山口で昨年は3車)、そして村上が単騎戦。それぞれラインの先頭を走る4人は同じ顔ぶれ。

 関東勢と中部勢はラインの長さが逆転したが、北日本勢は昨年同様に3車。ただし伏見→山崎になったことで北日本プラス88期の“同期ライン”となった。先頭の佐藤が親王牌、番手の山崎がオールスター、3番手の成田がダービー優勝と今年のG1タイトル獲得ラインでもある。

 この3人は28日の夕方も一緒にコーヒータイムを過ごしたように、プライベートでも仲の良いシーンが目につく。佐藤と山崎は過去に連係した時も「お互いに話したり、雰囲気で何となく分かる」と山崎が語るように前後の並びは即決がほとんど。

 2年ぶり6回目の大舞台を前に山崎は「(この雰囲気は)懐かしい感じ」と返り咲きを素直に喜ぶが、2年前までとは全く環境が違う。昨年3月の東日本大震災の影響で昨年4月から沖縄・宮古島に避難先を求めた。7歳の長男と5歳の長女は宮古島で小学校と幼稚園に通う生活に変わった。「昨年は練習どころではなかった…」。今年は落ち着きを取り戻して練習に集中できるようになったことで8回目のG1優勝も達成した。3番手の成田も昨年から避難生活を味わっており、北日本3人の固い結束が見どころの1つになる。

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