【京都金杯】サウンド好調!松山師 Wハートで東西制覇狙う

[ 2012年12月29日 06:00 ]

坂路を追い切るサウンドオブハート

 新春を飾る「第51回スポニチ賞京都金杯」(1月5日)に出走する関東馬サウンドオブハートが28日、美浦坂路で追い切りを行い、軽快な脚さばきで好調をアピール。管理する松山康久師(69)は、東の中山金杯にもヤングアットハートがスタンバイ。牡牝“ハート”コンビで、史上初の東西金杯同日Vを狙う。

 輝きを取り戻した素質馬が、氷点下まで冷え込んだ美浦坂路で躍動した。初タイトルを目指すサウンドオブハートは単走追い。最初の1Fは17秒6。ゆったりとしたスタートだったが、その後は軽快にピッチを上げていく。残り2Fからさらにギアを1段上げ、ラストは12秒1と、スピード感あふれる動きでフィニッシュした。

 前半をセーブした分、全体時計は4F57秒6を要したが、松山康師は「ガス抜きの意味もあって、ある程度やっておきたかったが、年内にもう1本できるし、十分な内容」と満足の表情。「阪神Cにも登録したが、最初からここを目標にしていた。前走後もテンションが上がらず、いい雰囲気を保っている」と、好調ぶりに目を細めた。

 その前走・ターコイズSは骨折休養明けで約8カ月ぶりの実戦。2番枠を生かし、道中も好位のインで折り合って抜け出す、お手本のようなレースぶりだった。「久々だったが力のあるところを見せてくれた」と指揮官も評価する。

 クラシック候補として昨年の阪神JFでは1番人気に支持された逸材(結果は3着)。桜花賞でも4着に健闘したが、レース直後に左前の骨折が判明。休養を余儀なくされたが、指揮官は「休んだことで全体的に力強くなった。カイバもよく食べるし、走るフォームも変わって実が入ってきた印象。桜花賞の頃は繊細な面ばかりが目立ったが、今は精神的にもどっしりした。今思えば、春は骨膜もあって馬もきつかったのかもしれない」と、充電期間をプラスに捉えている。

 14年2月で70歳定年を迎える松山康師は、来季が事実上のラストシーズン。JRA通算978勝と、1000勝の大台到達も懸かる大事な一年だ。厩舎の看板馬として先陣を切るサウンドオブハートの走りに注目だ。

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