【京王閣・ガールズGP】2強崩した!19歳・小林が初代女王に

[ 2012年12月29日 06:00 ]

<ガールズGP>優勝した小林は初代女王の賞金500万円のボードを掲げる

 小林莉子が初代クイーンに。グランプリ2012シリーズは28日、京王閣競輪場で開幕。初日11R「ガールズグランプリ2012」は小林莉子(19=東京)が優勝、賞金500万円(副賞含む)獲得とともに初代女王の栄誉に輝いた。29日は97期生以降の新鋭9選手による「ヤンググランプリ2012」(賞金390万円)をメーンにF1「寺内大吉記念杯」の準決勝が争われる。30日のGPに出場するベストナインは7R終了後の公開練習など、それぞれの調整に努めた。

 加瀬加奈子と中村由香里の2強対決に注目が集まった初代女王決定戦を制したのは、1期生最年少の小林だった。レースは加瀬が1人で先行態勢に入る意外な展開。スタンディングを決めていた小林は「突っ張って先行も考えていたが、加瀬さんが1人で来たので番手に入り4コーナー勝負」と瞬時に頭を切り替えた。逃げる加瀬の2番手を確保すると展開有利に抜け出しVゴール。小雪が舞う表彰式では「家族や師匠、練習仲間に感謝の気持ちでいっぱいです」とあふれる涙で声を詰まらせた。

 高校3年まで続けていたソフトボールが五輪種目から外れたことがきっかけで競輪に転向。自転車競技歴は浅かったが、48年ぶりのガールズケイリン開幕戦(7月平塚)チャンプとなり脚光を浴びた。初めて獲得した賞金54万円では「家族とご飯を食べに行く」と話したが、500万円の今回は「家族を沖縄旅行に連れて行きたい。いつも迷惑を掛けてばかりですから」と優しい娘の素顔も見せた。

 節目、節目の勝利で勝負強さを印象づけた小林は「来年は初代チャンピオンにふさわしいレースがしたい。ここがゴールじゃないし、先行選手として1周半逃げ切れるようにもっと、もっと練習します」とさらなる飛躍を誓った。

 ▽小林 莉子(こばやし・りこ)1993年(平5)3月26日生まれの19歳。東京都あきる野市出身。東海大菅生卒。高校時代はソフトボール部。在校成績6位。通算成績は31戦8勝、2着8回で通算取得賞金は846万円。師匠は富山健一(43期=引退)。1メートル63、64キロ。血液型A。

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