【天皇賞・秋】3歳フェノーメノ 抜群コース適性で3頭目快挙だ

[ 2012年10月23日 06:00 ]

菊花賞をパスし、史上3頭目の3歳盾獲りに挑むフェノーメノ

 菊花賞が終わっても注目は3歳馬。今週は東京で「第146回天皇賞・秋」(28日)が行われる。今年のダービー2着馬フェノーメノは菊花賞をパスして、古馬相手のG1舞台を選択。東京コースは【3100】の好相性。02年シンボリクリスエス以来、史上3頭目の3歳盾制覇を目指す。同競走は天覧競馬で行われることも発表された。

【天皇賞・秋】

 鼻差2着に敗れたとはいえ、鮮烈な末脚をファンの脳裏に焼き付けたダービーから5カ月。フェノーメノが再び東京の大舞台に戻ってくる。秋初戦のセントライト記念を快勝。同じ3歳馬同士の菊花賞に出走していれば、優勝争いしていただろう。それでも陣営は、あえて古馬相手の厳しい道を選んだ。「相手は強くなるが、この馬にとって、より最適な舞台で走らせたい」。戸田師は強い信念を持って、東京での盾獲りに挑む。

 セントライト記念は好位から押し上げ、4角先頭で後続を突き放した。「かなり強引な競馬だったが、それでも押し切るのだから大したもの」。騎乗した蛯名も能力を再認識したレースだった。蛯名は1週前追いにも騎乗。Wコースで準オープンのフライバイワイヤーを3馬身ちぎった。「1回使って気持ちが入っているし反応も良かった」と感触も上々だ。

 蛯名、3歳馬、秋天と来れば96年バブルガムフェローの激走を思い出すファンは多い。鞍上にとっても記念すべきG1初優勝。「あの時は初めて乗ったレースで、今回とは状況が違う」とした上で「3歳馬でも能力があれば古馬に通用することが分かっているのは心強い」と話す。さらに「今年は毎日王冠も3歳馬(カレンブラックヒル)が勝っている。いい材料だろう」。レースではライバルとなる無敗馬も、世代のレベルの高さを示す意味で好意的に捉えている。一方で「G1に出てくる古馬は隙が少ない。楽な競馬はさせてもらえない」と気を引き締める。

 戸田師は「胸を借りるつもりだが、中途半端な気持ちはない。後のことをどうこう言っていられない。ここが一番の目標」と決意を語る。ダービーで先着したゴールドシップ(5着)は菊花賞を楽勝。同じステイゴールド産駒の3歳馬が、今週は東京で躍動する。 

続きを表示

2012年10月23日のニュース