【安田記念】グロリアスデイズ“香港流”突然追い

[ 2012年6月1日 06:00 ]

<安田記念>追い切り後、東京競馬場のパドックでスクーリングを行うグロリアスデイズ

 突然のアクション。東京ダートでキャンターを行っていたグロリアスデイズが4コーナー手前で少しだけピッチを上げた。3F42秒1~1F13秒9。日本流の5F~6Fからの追い切りと比べれば脚慣らし程度だが、弾むような脚さばきを披露した。

 「今のは追い切り!?」。事前に金曜追いと聞いていた報道陣は目を白黒。その後はラッキーナインと一緒に装鞍所→パドックをスクーリング。一通りの予行演習を終えたサイズ師は笑みを浮かべた。「あす(1日)は雨予報なので馬場がいいうちに追い切ったんだ。香港でもダートで3~4日おきに600メートルから追うのがスタイル。気候も今の香港より涼しくて過ごしやすく、フレッシュな状態で出せるよ」

 香港で3本。先月22日の来日後は競馬学校のダートで25、28日に同じく3Fから2本。そして東京で1本。間隔を空けず、短めで本数を重ねる自国流を貫いた。

 昨春ニュージーランドでデビュー勝ち後に移籍。連勝は5で止まったが、強豪相手の前走・チャンピオンズマイルは豪快な末脚で2着。通算8戦5勝、2着3回。底を見せぬ魅力がある。指揮官は「香港移籍初戦で相当な力を感じたし、あの時に安田記念は頭に入っていた。前3戦はグレードレースでも崩れず、前走も頑張った。長所?何と言っても加速力。特に残り400~200メートルで一気にエンジンが掛かる」と目を細めた。

 師にとって、延べ5頭目の安田記念挑戦。08年アルマダ(優勝ウオッカ)では2着惜敗。当時アルマダのプレレーティング(能力指数)は118。グロリアスは119だ。「同じくらいの力はある。何より、今回はウオッカがいない!!飛び抜けた馬はいないと聞いているしチャンスはある」。師は不敵な笑みを浮かべ、4年前のリベンジを誓っていた。

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2012年6月1日のニュース