【安田記念】3頭出し西園師「みんな上位を狙える状態」

[ 2012年6月1日 06:00 ]

 ターフライター・平松さとし氏がレースのキーマンに迫る「The Keyman」は安田記念に3頭出しで挑む西園正都師(56)を直撃した。

 ――西園厩舎は安田記念に3頭出し。

 西園師 どれも順調にきているので楽しみです。

 ――サダムパテックの追い切りはウィリアムズを背に坂路4F52秒6。

 「最後は自分でハミを取って走ってくれたので僕は何もする必要がなかった」とウィリアムズが言ってくれました。状態は前走(京王杯1着)より確実に良くなっています。

 ――メンコ(覆面、耳覆い)を外して追い切りました。

 レースが近付いていることを分からせ、スイッチをオンにするためです。前走も効果があったので今回もしました。

 ――その前走も含めて時々スタートが良くない。

 そうですね。ただ、普通に切れる時もあるのでこればかりは分かりません。

 ――前々走(東京新聞杯13着)はポンと出たが掛かって大敗。

 目にみえない疲れがたまっていたようです。一息入れて勝ったように今はいい状態なので、あの大敗を心配する必要はありません。

 ――いろいろな距離を使ったがマイル前後がいい?

 菊花賞でも5着だし、弥生賞を勝った時も折り合っていたので、長いところがまるで駄目というわけではありません。ただ、マイル~2000メートルくらいがベストかもしれません。

 ――東京もいい?

 そうですね。普段の調教の時も左回りの方が喜んで走っている感じ。右回りも勝っているが、左の方が得意なのだと思います。

 ――シルポートは今回も逃げる形?

 そうなるでしょう。前走(マイラーズC1着)もハイラップにもかかわらず逃げ切ってくれました。今回も自分の形で活路を見いだすことになるはずです。

 ――メンバーや馬場状態を考えると先手を取れるのは有利?

 ただ、東京のマイル戦を逃げ切るのは至難の業です。自分のペースで行ければいいのですが。

 --昨年もよく粘って勝ち馬とは0秒4差(8着)。

 とはいえ、その僅差の中に何頭も入ってくるのがG1です。楽観視せず、その上で期待したいと思います。

 ――コスモセンサーはパドックなども堂々としている感じ。

 しっかりハミを取って歩くのでそう見えるのでしょう。競馬での安定感もそういったところからきていると思います。

 ――レースではすんなり先行できるセンスがある。

 競馬のうまさという意味では3頭の中で1番だと思います。

 ――スタートが速いが、すぐに抑えも利く。

 はい。前走(マイラーズC、3着)もそういう形でよく粘ってくれました。

 -―同厩舎のシルポートが逃げたので控えた感じ?

 厩舎は関係ありません。抑えが利くのであの形の方がいいと騎手が判断しただけでしょう。実際、いい内容だったと思います。

 ――3頭とも楽しみ。

 それぞれ違う持ち味があります。みんな上位を狙える状態なので期待しています。

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2012年6月1日のニュース