赤字経営の荒尾競馬 12月廃止を市長が議会で表明

[ 2011年9月5日 11:40 ]

 熊本県荒尾市の前畑淳治市長は5日の市議会本会議で、約13億6千万円(2010年度末)の累積赤字を抱える荒尾競馬の廃止を正式表明した。「市財政への影響や関係者の意見などを総合的に考え、今年12月に荒尾競馬を閉鎖する」と述べた。

 市長は「昨年度は黒字だったが、馬券発売額は伸びていない」とし、今後も経営改善が見通せないことを理由に挙げた。

 荒尾競馬組合によると、馬券売り上げは1992年度の約159億円がピーク。98年度から2009年度までは赤字が続いた。10年度は、佐賀競馬とレースを共催したり、出走手当3割カットの実施などのてこ入れを図り、黒字化していた。

 今後は競馬関係者の処遇などが課題。市議会を傍聴した荒尾競馬の渡辺賢一厩務員(47)は「覚悟はしていたが、寂しい」と言葉少なだった。

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2011年9月5日のニュース