【新潟2歳S】末恐ろし!モンストール決めた“怪物差し”

[ 2011年9月5日 06:00 ]

<新潟2歳S>レースを制したモンストール

 モンストール、怪物差しだ!!夏の新潟を締めくくる「第31回新潟2歳S」は中団を進んだ4番人気モンストールが豪快に伸び、1番人気ジャスタウェイとの一騎打ちを制して重賞初V。勝ち時計1分33秒8はレースレコードタイ。「第31回小倉2歳S」は2番人気エピセアロームが優勝。新種牡馬ダイワメジャー産駒の重賞第1号となった。

 これが「怪物」と命名されたゆえんだ。モンストールは恐ろしいほどに強かった。好スタートから中団で折り合うと、初コンビの柴田善は抜群の手応えで4コーナーを回った。直線半ばで豪快に抜け出すと、断然の1番人気ジャスタウェイと一騎打ち。最後まで抜かせず、3/4馬身グイッと出たところがゴール。1分33秒8は02年優勝馬ワナに並ぶレースレコードタイのおまけ付きだ。

 重賞82勝目を飾った柴田善は8月31日にフランスでナカヤマナイトの調教に騎乗。モンストールに乗るため、2日に美浦に戻る強行軍だった。「いい背中をしている。仮に今回は駄目でも先々は必ず走る」と素材の良さを実感。早速、実戦で答えを出した。「道中は凄くリラックスしていたし、仕掛けたらいつでも行ける手応え。自信を持って乗れたよ」と45歳のベテランは愛馬の強さを絶賛した。

 09年3月に開業した39歳の尾関師は悲願の重賞初制覇。指揮官は「期待以上の走り。馬場に入る時、少しテンションが高かったが、善臣さんがゆっくりと返し馬で整えてくれた」とまずはジョッキーに最敬礼だ。

 4月のJRAブリーズアップセールで830万円(税別)で落札されたダイヤの原石。師は「一期一会というのでしょうか?セールでは爆発的な時計は出ていなかったが、血統や馬体から注目していた。強い関西馬に勝つために美浦の施設を使って鍛えないと。新馬の後も緩めず調教を積んだ。これだけ攻めて、きょうは馬の元気も良かったので」。坂路、Wコース、ポリトラックをフル活用して結果に結びつけたのだ。

 多くの名馬の背中を知る柴田善が「順調なら、かなりいいところまで行ける」と絶賛する好素材。師は「とりあえずマイルまでこなせば2歳王者は狙える。1度使って、朝日杯FS(12月18日、中山)が妥当な線でしょう」とさらなる高みを見据えていた。

 ◆モンストール 父アドマイヤマックス 母イソノスワロー(母の父デヒア)牡2歳 美浦・尾関厩舎所属 馬主・前田幸治氏 生産者・北海道浦河町村下農場 戦績2戦2勝 総獲得賞金3964万4000円。

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