【JC】東西を代表する勝負師が手の内オープン

[ 2009年11月25日 06:00 ]

 【万哲 勝ち馬探し!!】ジャパンCの勝ち馬探しに奔走する万哲。連載の2回目は3歳馬に焦点を当てる。誰もが認めるハイレベルな牝馬に比べ、牡馬の評価はイマイチ。だが、取材を進めるうちに必ずしもそうではないと感じてきた。ダービー2着リーチザクラウンも前走・菊花賞(5着)に比べ、明らかに条件が好転する。G1では逃げ馬の前残りが目立つだけに侮れない。

 果たして、3歳馬のレベルは?ジャパンCを考える時、避けては通れない要素だ。過去10年で3歳の優勝はジャングルポケットだけだが、2着4回。結構、馬券の対象になっている。
 まずは牝馬。これは、レッドディザイアの松永幹師の「強いと思う」の言葉を待つまでもなく強力。ブエナビスタのオークスの勝ち時計2分26秒1は、レース史上2位タイ。当日の8~9Rに小雨が降ったことを考えれば、昨年のジャパンC優勝タイム2分25秒5(勝ち馬スクリーンヒーロー)に近い好時計。当時、ブエナビスタと鼻差だったレッドディザイアも極限の“勝負仕上げ”に出た秋華賞の反動がなければ好勝負になる。きょう25日の最終追いは必見だ。
 問題は牡馬。あまり強くないと思っていたが、橋口師の顔を見て、どうにも気になってきた。
 「ザッツザプレンティの2着(03年)は3歳の時だったからね」
 古馬とは2キロ差の定量55キロの利。力があれば通用する見立てだ。今年のリーチザクラウンは?これが、かなりの手応えで驚いた。聞けば、3つの“強調材料”があるという。
 (1)「先週のマイルCSを予定していたぐらいだから体調は万全」
 これはすぐ分かる。残り2つは正直、話を聞くまでは分からなかった。
 (2)「競馬場に着いた直後、うるさい馬。その点、前日輸送の関東圏の競馬はいい。ダービー(2着)の時も翌日は落ち着き、体が10キロ増えたでしょ?今回もプラス体重で出せる」
 (3)「菊花賞の時は装鞍所までは本当におとなしかったけど、パドックで(武)豊君が乗った途端、うるさくなって…。今回は芝コースに入る直前に乗せるように工夫する。これなら大丈夫」
 なるほど。距離短縮はもちろん、プラス材料ばかりではないか。ダービーでも奮闘した東京2400メートルは間違いなくベストの舞台。となると、そのリーチに先着している“あの馬”も無視できないということになるが…。(小田 哲也)

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2009年11月25日のニュース