【函館記念】オリオン夏の1等星!

[ 2009年7月27日 06:00 ]

<函館記念>重賞2勝目を飾ったサクラオリオン

 「第45回函館記念」は、4番人気サクラオリオンが鮮やかに差し切り、重賞2勝目をマーク。七夕賞を制したミヤビランベリとともに「サマー2000シリーズ」の首位に並んだ。手綱を取った秋山もサマージョッキーズシリーズの首位に立ち、人馬ともにサマーシリーズチャンピオンを狙う。1番人気マイネルチャールズは12着に失速した。

 これが名門厩舎の底力だ。2頭出しの池江郎厩舎。前に行くはずのドリームサンデーが中団で苦闘するのとは対照的。中団の内で、じっと脚を温存するのがサクラオリオンだ。前の密集をスルスルと抜け、視界が開けた瞬間に一気!!早めに抜け出したマヤノライジンを半馬身かわしたところがゴール。3F34秒9はメンバー最速。3月中京記念に続く重賞2勝目。
 秋山の端正なマスクが思わず緩む。
 「渋滞していて…。4コーナーでは抜け出せないと思ったけど、よく狭いところを抜けてきた。前走(巴賞3着)の感触が良くて期待していたけど、本当にいい時に乗せてもらっていますね。最後も手前は替えていないけど、加速してくれた。よほど札幌が合うんでしょう」
 その言葉通り、札幌は4戦2勝(2着1回、3着1回)と好相性。新築工事中の函館は未経験で、札幌開催の恩恵も大きかった。不器用なパートナーを御した秋山の巧腕も見事。外枠16番で巴賞のように好位置を取れないと見るや、中団で待機。前が空いた一瞬のチャンスを逃さなかった。
 ディープインパクトでもおなじみの名伯楽・池江郎師は通算重賞63勝目。函館記念は90年ラッキーゲラン、91年メジロマーシャスに続く3勝目。「ドリームの方は思ったほど前に行けなかったけど…。オリオンは札幌の重い芝は合うね。前走を使って馬も良くなっているし、年を重ねるごとに成長している。次もサマー2000シリーズの札幌記念(8月23日)に行きます」と夏の王者獲りをぶち上げた。牝馬2冠馬ブエナビスタ、昨年のダービー馬ディープスカイも参戦プランのある一大決戦で、晩成の成長株オリオンがどんな走りを見せるか。
 この勝利で、サマージョッキーズシリーズ首位に躍り出た秋山は「コース相性がいいし、7歳だけど、まだまだ頑張ってくれる」と札幌重賞V2を視界に入れていた。

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2009年7月27日のニュース