田中茂に死角なし／スーパースター決定戦

　３１日の川口ＳＳフェスタ最終日「第２３回スーパースター王座決定戦」にトライアル戦ポイント首位で駒を進めたのが田中茂（３２＝飯塚）だ。１１月の日本選手権（山陽）に続くＳＧ連覇で０６年以来２回目の“頂点”奪取を飾るとみて本社本命に指名した。パワー面でひけを取ることはないものの、本番までにさらなる上積みを目指す。

　レースがなかった４日目（３０日）をリラックスして過ごした田中茂は「気持ちを高めていかないといけない」と苦笑い。ただ、エンジンに関しては「いいレベルだと思う」と余裕の表情だった。さらに「今シリーズは誰かのエンジンが突き抜けていいというわけではないので、自分ももうワンランク上のエンジンをつくるつもりで調整する」と続けた。
　トライアルを終了してからも「（３日目のレース後に）キャブをやって（４日目の）朝に乗ったらコーナーは乗りやすくなっていた。でも、直線は少し物足りない感じ」と調整に汗を流す。公開枠番抽選会で迷わず３枠を選択したのは「（選択順２位の）池田さんが２、３枠だと思った。今シリーズの池田さんはスタートが切れているから」。池田の仕掛けに乗って好位につけ、勝負を懸ける腹づもりだ。
　０６年にはオートグランプリ、日本選手権、そしてスーパースターとＳＧ３連覇を成し遂げている田中茂。０７年はペースダウンしてしまったが、ここにきて一昨年の圧倒的な強さが戻ってきた。「スタートも見えてきている」なら１コーナーで一気に決めてしまうシーンも十分だ。