万哲“急高価”爆弾ナイアガラ/ステイヤーズS

[ 2008年12月6日 06:00 ]

万哲のステイヤーズS◎はナイアガラ

 師走名物のマラソン重賞「第42回スポニチ賞ステイヤーズS」は6日、中山競馬場でゲートイン。万哲こと小田哲也記者は、遅れてきた良血長距離砲ナイアガラで勝負を懸けた。3歳時にはG1候補と呼ばれた逸材。つめの不安による2年以上もの長期休養から立ち直った今秋は目下2連勝と完全復活。長距離戦に強い池江郎厩舎+名手・ペリエの手綱さばきで“臨時ボーナス”をいただこう。

【ステイヤーズS枠順


 有馬記念以上に気合が入るスポニチ賞だから、僕の記憶にまず間違いはない。05年の◎がデルタブルース、06年はアイポッパー。いずれも1番人気+ペリエの優勝馬で手堅く馬券を獲ってきた。毎年血眼になって研究するため、優勝パターンも思考に染み付いた。後方ひとまくりを決めた昨年のマキハタサイボーグ(悲しいかな、無印…)はレアケース。自らレースをつくれるスタミナ型が、平地最長距離重賞の栄冠を勝ち取るのだ。
 ナイアガラに迷いなしの◎。池江郎厩舎といえば、長距離活躍馬の宝庫。臆することなく3600メートルを使ってきただけで食指が動く。2年以上の長期休養で存在すら忘れられていた“幻のクラシック馬”が復活した以上、攻めの予想に徹するのみ!!少々の経験不足は生来のスタミナで打破できる。

 (1)世界的良血 まず、血統が素晴らしい。00年ジャパンCでテイエムオペラオーと死闘を演じた父ファンタスティックライト(3着)は翌01年は愛チャンピオンS、BCターフなどGI4勝を挙げ、欧州年度代表馬となった。母レーヴドスカーは仏G1サンタラリ賞を制覇。欧州のタフな芝で活躍=豊富なスタミナの証明だ。父母からバテ知らずの血を受け継げば、距離延長は望むところ。

 (2)競ったら鬼 追い比べに強い。この秋2戦の美作特別、前走・比叡S(連続1着)ともに一度は相手に抜かれそうになりながら、ゴール板では力任せに鼻差振り切った。相手の姿が見えると負けまいと前に出る。まさに“小型版メジロマックイーン”だ。

 (3)自力の強み レースをつくれる先行脚質が最大の武器。掛かる心配がない生粋のステイヤーだから、折り合いに気遣うことなく前に行ける。最近10年の優勝馬がすべて「最終4コーナーで5番手以内」が絶対条件。直線の短い中山では、前に行ける器用さが肝心。差し一辺倒では強烈な末脚も宝の持ち腐れだ。

 3歳春のすみれS(1着)では今春の天皇賞馬アドマイヤジュピタを一蹴した実績馬。完全に軌道に乗った今、G2は壁にならない。長距離戦=騎手の腕。このレース2勝のペリエの手腕も心強い限り。中団~後方追い上げがパターンのフローテーション、トウカイトリックより前で攻め抜けば、重賞初Vは当確だ。(小田 哲也)

 ▼万哲・ステイヤーズS馬単の目 (13)=(10)、(13)=(4)、(13)―(5)、(13)―(3)、(13)―(7)、(13)―(11)、(13)―(14)

 ◆万哲3連単の狙い まず相手はこのレース3年連続挑戦に敬意を表して、トウカイトリック。過去2年が2、4着。440キロ台の小型馬だけに1キロ減の57キロで機動力はアップする。エアジパングは長距離を中心に使ってきたローテーションに好感が持てる。直線で不利があった前走(15着)は度外視していい。穴は☆ドラゴンファイヤー。芝初挑戦だが、最終追いは芝コースで軽快な走り。長距離戦に強い蛯名がテンポ良く仕掛けると波乱の目だ。(13)の1着固定で(3)(4)(5)(7)(10)(11)(14)へ42点。

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2008年12月6日のニュース