中森明菜 12・21デビュー40周年記念ベストアルバム発売 “希代の歌姫”初期の成長軌跡たどる

[ 2022年10月24日 00:00 ]

中森明菜『ANNIVERSARY』(C)ワーナーミュージック
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 デビュー40周年を記念した歌手中森明菜(57)のスペシャルベストアルバム「Singles~1981-85 中森明菜11 Great Hit Singles+6 by Yuzo Shimada」が12月21日に発売されることになった。

 1981年にオーディション番組「スター誕生!」で自ら明菜をスカウトした初代ディレクター&プロデューサー・島田雄三氏や当時の楽曲制作陣の証言秘話で構成する、希代の歌姫・中森明菜をテーマにした書籍「オマージュ〈賛歌〉to 中森明菜」と、完全連動した初期シングルベストとなる。

 収録曲は、デビューシングル「スローモーション」(1982年5月1日発売)から、11枚目シングル「ミ・アモーレ」(1985年3月8日発売)まで、島田氏がディレクションやプロデュースに関わったシングル11曲。シングルチャート1位を獲得した数々の名曲をリリース順に完全収録。さらに、デビューアルバム「プロローグ〈序幕〉AKINA NAKAMORI FIRST」(1982年7月1日発売)から、6枚目オリジナル・アルバム「POSSIBILITY AKINA NAKAMORI 7TH ALBUM」(1984年10月10日発売)から各1曲ずつ計6曲を島田氏が厳選し、全17曲を収録。新企画の新譜ベストアルバムとしては、約8年ぶりのリリースとなる。

 音は発売当時のオリジナル・アナログ・マスターそのままのFlat Master Versionで収録し、ブックレットには、島田氏による全曲の解説も。特に今まで語られてこなかった島田氏最終期シングル2曲「飾りじゃないのよ涙は」、「ミ・アモーレ」は詳細に解説されている。

 なお、アルバムタイトル内の「1981」は、島田氏と明菜の出逢いの年を意味し、1985年までの足掛け5年で、1人の歌好きな少女が、時代を象徴するスターへと駆け上がっていく「初期・中森明菜」の成長の軌跡が堪能できる、集大成作品となっている。

 また、5thオリジナル・アルバム「ANNIVERSARY FROM NEW YORK AND NASSAU AKINA NAKAMORI 6TH ALBUM」、6thオリジナル・アルバム「POSSIBILITY AKINA NAKAMORI 7TH ALBUM」、2ndミニアルバム「SILENT LOVE」の3作品も復刻版シリーズとして同時発売される。

 ▽島田氏によるコメントは以下の通り。

 1981年の「スタ誕」での出逢いから、模索し逡巡(しゅんじゅん)しながらのコンセプト設定・作家選定までの混迷後、締め切りギリギリの時間の中で、有名・無名を問わず詞・曲の可能性を優先させた楽曲選び。最初のスタートとして3~4曲をシングル候補として先行させ、レコーディングに入っていった初期段階。「アルバムの売れるアーティストにしたい」とのコンセプトを背景に、幅広な楽曲づくりを目指していました。そのことがアイドルには無いジャンルの広がり、ユーザーの拡大につながり、それがアルバム成功の大きな要素となり、またアルバムという受け皿をつくったことによっていくたの楽曲のチャレンジも可能となったのです。限られた時間の中で、シングル~アルバム~シングル~アルバムというハイペースのトライアルを続けて行ったことも、常により良い楽曲づくりを優先できた大きな要素となったと言えるでしょう。

 今回初めてライナーノーツ(解説文)を担当し、改めて楽曲を聴き直してみたところ、忘れていたことを思い出したり、その時々の明菜の姿がよみがえったりと自分でもビックリする発見がありました。シングル曲を解説した経験はありませんが、一曲一曲をその時代の状況を踏まえ、本人の成長やシングルとして絞り込んでゆく過程などを深堀りすることで、新たな気付きや発見があるやもしれないと考えています。

 私にとっては最終期にあたるシングル2曲「飾りじゃないのよ涙は」「ミ・アモーレ」は担当をバトンタッチする時期と重なって、その経緯や詳細などが今までほとんど語られていません。その2曲を完結することによって、謎と多くの憶測が飛び交った私と明菜との着地点等々が、正確に多くの方々にご理解いただけるのも有難い機会ととらえ、可能な限り書き表してまいります。

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