三谷幸喜氏 再開舞台に「何という先見の明だろうかと、われながら」 新作「大地」今夜開幕

[ 2020年7月1日 15:41 ]

新作「大地」開演前のフォトコールであいさつする三谷幸喜氏
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 三谷幸喜氏(58)が脚本・演出を手掛ける新作舞台「大地」がきょう1日夜、東京・渋谷のPARCO劇場で開幕。開演前のフォトコール(報道用撮影)で三谷氏が取材陣にあいさつした。

 メイン出演者に触れながら、「天気の悪い中、お越し頂きましてありがとうございます。大泉洋という男が雨男で、こういうことになるんじゃないかなと思ってましたら見事に大雨の初日を迎えることが出来ました」と笑いを誘った。

 独裁者の国が舞台。映画や演劇など娯楽は禁止され、俳優らは芝居が出来ずに農場で家畜の飼育を強制されている。三谷氏は新型コロナウイルス禍のエンタメ界に触れ、「今、舞台俳優たちは、なかなか演劇に携わることが出来なくて苦労しているところでございます。それとほぼ同じような設定。(脚)本を考えて書いたのは去年なんですけども何という先見の明だろうかと、われながら思っています」と自賛。

 当初は6月20日が初日だったが、コロナ対策で客席の配席と公演スケジュールを見直し。「Social Distancing Version」として一部を書き直した。「俳優さんたちがあまり近寄らないようにして。近寄らないなら、近寄らないなりの意味も付けて作っております。ケンカするシーンだって、接近しないでどうやってケンカするのか、それも見どころの一つ。楽しんで頂けたら」と力説した。
 
 また「1924年、今から約100年前に築地小劇場が誕生しました。これがある意味、現代演劇のスタートといってもいいと思うんですけども。その時に銅鑼(ドラ)を鳴らして舞台が始まったと言われてます」とルーツを紹介。「僕ら今、なかなか舞台が芝居が出来ない状況になってますけれども、必ずまた芝居が出来るいつもの状態に戻りたいなと思ってまして。僕らがその先陣を切ることになりました。今回の芝居も銅鑼の音から始まります」と威勢良い”一音”に様々な思いや希望を込めた。

 千秋楽は当初の予定通り8月8日。公演数は当初の56公演から45公演に。チケットは客席(636席)の50%以下の販売とし、最大318席。土日10公演はイープラス「Streaming+」によるライブ配信も行う。

 三谷氏は1994年からPARCO劇場をホームグラウンドとしている三谷氏。新作の「大地」に続き、ライフワークの「ショーガール」(7月27日~8月7日)と「其礼成心中」(8月13~20日)の3作品連続上演となる。

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