「君の名は。」飛騨市で初上映 映画館ない街の思い届いた

[ 2016年10月23日 10:50 ]

映画「君の名は。」の舞台の一つとなった岐阜県飛騨市を訪れたファンら
Photo By 共同

 興行収入150億円、観客動員1180万人を突破したアニメーション映画「君の名は。」(監督新海誠)が、舞台の一つとなった岐阜県飛騨市で11月6日に初上映される。同市は、作品の雰囲気を味わおうと“聖地巡礼”に訪れるファンでにぎわっているが、映画館がなく、これまで地元では観賞できなかった。

 隣接する同県高山市にあった映画館が14年9月に廃業。映画観賞には、車で1時間半以上かかる富山市や岐阜市、名古屋市に行かなければならなかった。住民の「古里を舞台にした映画を地元で見たい」との声を受けた市は、配給元の東宝と交渉。来月6日に市文化交流センターで1日3回の上映会が開かれることが決まった。同市の30代の男性公務員は「話題になっていたから。これで、やっと見られるよ」と期待に胸を膨らませている。

 市観光課では、映画のシーンのモデルとなった場所を記した巡礼マップをホームページにアップするなど、訪れるファンへのサービスを強化してきたが、悲願の地元上映は観光客増を後押ししそうだ。

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2016年10月23日のニュース