チャーリー・シーンHIV感染告白 「5000人と肉体関係」の性豪

[ 2015年11月18日 05:30 ]

生放送番組でHIV感染を公表した米国人俳優のチャーリー・シーン(2013年4月撮影=AP)

 米俳優チャーリー・シーン(50)が17日朝(日本時間同日夜)、米NBCテレビの生放送のニュース番組「トゥデイ」に出演し、HIVへの感染を公表した。俳優として成功する一方、私生活では、ドラッグや暴力行為での逮捕などスキャンダル報道も目立ち、過去にはインタビューで「5000人の女性と関係を持った」と明かしていた。

 番組内でインタビューに応じたシーンは「私はHIVに感染したことを認めるためにここにいる」と公表した。感染時期については「4年前に診断された」と説明。体の不調を感じ、脳腫瘍だと思って検査を受けたが、HIVと判明したという。「どのように感染したかは分からない」と話している。シーンとともに出演した主治医は現在のシーンについて「エイズは発症していない。彼は間違いなく健康だ。日々、薬を服用するなどの治療を受けている」とした。

 複数の地元メディアは、元妻で女優のデニス・リチャーズ(44)ら数人が感染を知っていたと報じている。リチャーズとは02年に結婚し、2人の娘をもうけたが06年に離婚。リチャーズと娘は感染していないという。また、公表の理由は、複数の元パートナーが訴訟の構えを示しているためと伝えている。

 シーンは、ニューヨーク生まれで、父はマーティン・シーン(75)、兄はエミリオ・エステベス(53)という俳優一家で育った。84年に本格的に俳優デビューし、86年の「プラトーン」で演技力も評価され、人気が爆発。代表作に「ウォール街」「ヤングガン」「メジャーリーグ」などがあり、93年にはハリウッドの殿堂入りした。

 一方、私生活ではドラッグや暴力事件などのトラブルを頻発する“お騒がせ俳優”としても知られる。女性関係も奔放で、3度の結婚歴があり、昨年には24歳の元ポルノ女優と婚約。過去には、米男性誌のインタビューに「隣に住む女の子からポルノ女優まで、5000人の女性と肉体関係を持った」と豪語したこともある。93年には、ハリウッドを揺るがした高級売春クラブ摘発事件では、得意先リストに名前が挙がった。

 スキャンダルも数多く、96年に6歳年下のモデルとわずか半年で離婚した直後、性行為を拒んだ別の女性に暴行し、訴訟を起こされた。翌97年には、7歳年下のガールフレンドを殴り、暴行容疑で逮捕。

 98年には、麻薬の過剰使用で緊急入院し、未成年の時から常習者だったことも発覚している。

 ◆チャーリー・シーン 1965年9月3日、米ニューヨーク生まれ。妹も女優。86年に映画「プラトーン」で注目を集める。コメディー映画の「ホット・ショット」シリーズや、テレビシリーズ「スピン・シティ」などで人気となる。

 ▽HIV 人の体をウイルスなどの病原体から守るのに重要な細胞である、Tリンパ球やマクロファージ(CD4陽性細胞)などに感染するウイルスで、免疫機能が徐々に破壊されていく。初感染時に発熱や発疹などの症状が表れるが、数週間で消え、以後、自覚症状のない時期が続いた後にエイズを発症するとされる。原因の約8割は性的接触で、他は感染者の使った注射器を通じた血液感染や母子感染など。厚生労働省によると、昨年新たに報告された国内のHIVの感染者数は1091人、エイズを発症した患者は455人で、近年は高水準で横ばい状態。同省の担当者は「適切な治療を受ければ、エイズの発症を抑えることができるため、発症前に感染を早期発見するための検査が大切」と話す。

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