AKB 東北3県10カ所ライブ!たかみな「まだ2年です」

[ 2013年3月12日 06:00 ]

慰問ライブで岩手県釜石市の釜石中学校を訪れたAKB48。左から、田名部生来、仲川遥香、高橋みなみ、梅田彩佳、仁藤萌乃、鈴木まりや。後ろは「中妻子どもの家保育園」の園児と、中学校の生徒。

東日本大震災から2年

 東日本大震災から2年を迎えた11日、AKB48は被災地の東北3県の10カ所にメンバー60人が散らばり、それぞれ復興支援ライブを開いた。岩手県釜石市の釜石中学校には、高橋みなみ(21)ら6人が訪問。体育館のステージで元気いっぱいに歌って踊り、「微力で若輩者ですが、少しでもお手伝いできるように支援活動を続けていきたい」と活動継続を誓った。

 「全校集会」の号令で体育館に集まった同中の生徒約400人。告知なしで6人がステージに登場すると、「AKB?」「マジで?」とざわついた。「AKB48です」と口を開いた高橋を見て、大きな歓声が起こった。

 訪れたのは、高橋のほか、梅田彩佳(24)仲川遥香(21)仁藤萌乃(20)田名部生来(20)鈴木まりや(21)。「ヘビーローテーション」などヒット曲を次々披露し、じゃんけん大会も開催。近隣の保育園の園児約100人も訪れた。生徒と一緒に踊って盛り上がり、広がる笑顔。1時間以上のライブの最後は、復興支援曲「掌(てのひら)が語ること」で締めた。

 同中では生徒5人が親を失うなど人的被害も出た。震災後の8月まで避難所として使われた体育館には、「釜石に勇気と希望を!」と書かれた横断幕が張られている。同中2年の乙津広大さん(14)は「釜石が元気づくので、もう一回来てほしい」と熱望した。

 AKBは震災後の11年5月から毎月1回、被災地で慰問ライブを開催。節目のこの日はこれを拡大。10カ所に6人ずつが訪れ、ほぼ同時にライブを開いた。大島優子(24)は岩手県大槌町、柏木由紀(21)は宮城県気仙沼市と、海沿いの街に元気を届けた。釜石への移動中のバス内で午後2時46分を迎えた高橋。車から降りて、黙とうをささげた。「このタイミングに被災地に来るのは申し訳ない気がした」と正直に言う。だが、総合プロデューサーの秋元康氏から「偽善者と思われても、何もやらないよりはいい」と言われて、気持ちが楽になった。

 AKBの役割は「同世代の若者や未来を担う子どもたちに震災のことを伝え、風化させないこと」と高橋は理解している。「被災地に支援で訪れることをやめてしまう人もいます。でも、続けていくことが大切。“もう”じゃない、まだ2年です」。語気を強めてそう話した。

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