米倉涼子 帝劇記念公演でスカーレットに抜てき

[ 2010年7月16日 06:00 ]

 女優の米倉涼子(34)が、来年開場100年を迎える帝劇(千代田区)の「100周年記念公演」の目玉作品「風と共に去りぬ」で主人公スカーレット・オハラを演じることになった。15日、帝劇を運営する東宝が都内で会見を行い発表した。伝統ある劇場の節目の作品に大抜てきされ、米倉は感無量。自身の女優人生においても大きな節目となりそうだ。

 マーガレット・ミッチェル原作の「風と…」は、万人が知っている不朽の名作。ビビアン・リーがスカーレットを演じた映画版(1939年公開)も世界中で愛され続けている。そんな作品への大抜てきを知らされ米倉は、関係者によると大作で、しかも帝劇ということで感無量の表情だったという。
 東宝では演劇部の企画担当者約10人が「観客が夢を見るために足を運んでくれるようなキャストという前提」(関係者)でスカーレット役を投票方式で選出。米倉がトップだった。
 米倉は06年に明治座での「黒革の手帖」で初舞台。08年にはブロードウェーでも人気の「CHICAGO」でミュージカルに初挑戦。2作品とも大好評で「黒革…」は09年、「CHICAGO」は今年再演された。関係者は「ドラマのイメージが強かった米倉さんの新たな一面が開花し、これは相当な実力と東宝の演劇部員の間で注目の存在になっていた」といい、今作へのキャスティングにつながったようだ。
 米倉は05年のNHKドラマ「ハルとナツ 届かなかった手紙」での共演を通し森光子(90)と親交がある。また歌舞伎俳優の中村勘三郎(55)にかわいがられており、歌舞伎にも度々足を運ぶなど、演劇界での人脈も着々と築いている。今後もドラマ、映画と映像の仕事にも力を入れていくが、演劇陣の米倉への期待は大きい。帝劇でのスカーレットは、66年の有馬稲子(78)、74年の上月晃さん(故人)、87年の大地真央(54)ら大女優が演じてきた役。米倉にとってもターニングポイントになることは間違いない。なお相手役のレット・バトラー役は寺脇康文(48)に決まった。

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2010年7月16日のニュース