[ 2010年5月29日 06:00 ]

今年83歳ながら老いを感じさせないブロムシュテットのかくしゃくたる指揮ぶり

【ヘルベルト・ブロムシュテット指揮 NHK交響楽団4月定期公演】

 続いてご紹介するのは、名誉指揮者ヘルベルト・ブロムシュテットが登場したNHK交響楽団の4月定期公演。今年83歳を迎えるブロムシュテットは、ほぼ年に1回のペースでN響の指揮台に立つなど、相変わらずの健在ぶり。ステージ袖から指揮台までの足取りも実にシッカリしたもので、「音楽に円熟の深みを感じさせることはあっても老いを窺わせることはない」とコンシェルジェ。とはいえ、70年代から約4半世紀にわたって継続的に指揮台に立ちN響の礎を築いた指揮者の1人ですから、聴衆はもちろん楽員の側の思い入れもひとしおというわけです。私は定期公演の3つのプログラムのうち、マーラーの交響曲第9番を取り上げたAプロ(4月11日、NHKホール)、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」(独奏ルドルフ・ブフビンダー)と交響曲第3番「英雄」のCプロ(16日、同)を聴きました。

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2010年5月29日のニュース