“校歌”になったロンブー淳の新曲

[ 2008年3月2日 06:00 ]

 お笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」の田村淳(34)率いるビジュアル系ロックバンド「jealkb(ジュアルケービー)」の新曲「shell」(12日発売)が、高校の“校歌”になる。不登校生徒たちに「学校へ行こうよ」と訴えるテーマに茨城県大子町のルネサンス高校が賛同した。淳は「オレたちの曲やライブが外に出るきっかけになれば」と話している。

 「shell」は、バンドのボーカル・haderu(ハデル)として活動する淳が作詞を担当。♪鏡に写った自分無視して、電気の箱には心許して――と引きこもりや不登校生徒の心情をつづった後に、♪Go to school!Go!Go!――とストレートなメッセージを投げかけている。
 この歌詞に投影されているのは、かつての自身の姿。今でこそテレビ番組などで明るく軽いキャラクターを見せているが、18歳で山口県からお笑い芸人を目指して上京した際には、売れない日々が続き、数カ月にわたって引きこもりになった経験がある。
 最近になって、不登校生徒の問題を取り上げているニュース番組を見て、自身の姿を思い起こし「日本には楽しんでいる人もいる一方で、こんなに苦しんでる人も大勢いる。オレたちの曲やライブが外に出るためのきっかけになれば」という思いを詞にこめた。
 同曲を“校歌”に採用したルネサンス高校は、通信制などのコースがあるため、普通高校で不登校になったり、引きこもりになった生徒たちも多く在籍。関係者を通じて歌詞の内容を知った学校側が曲のテーマに共感し、卒業式や入学式などで使うことを申し出た。
 淳たちも「自分たちの思いを直接伝えたい」としており、早速、入学式などに飛び入りで参加し、ライブを披露することを計画中。淳は「外に飛び出してみようよ!気の合うやつ、絶対にいるから!」と呼び掛けている。

◆芸能人と校歌
 ▼松任谷由実 76年、長崎県の県立五島奈留分校(現奈留高校)に作詞作曲した「瞳を閉じて」を提供。「ポップス調で校歌としてなじまない」という理由で愛唱歌に
 ▼ハウンドドッグ 02年開校の東京都台東区立桜橋中学校の校歌をボーカル・大友康平が作詞、ギター・八島順一が作曲
 ▼小田和正 03年、横浜商工高校が横浜創学館高校に校名変更した際、愛唱歌を作詞作曲
 ▼フットボールアワー・後藤輝基 06年、神戸市の甲南大学会計大学院の校歌を作詞作曲。ラジオ番組の在校生リスナーからの依頼で
 ▼大黒摩季 07年、北海道登別市の北海道登別明日(あけび)中等教育学校の校歌を作詞作曲

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2008年3月2日のニュース